米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利議事要旨
(会合は2023年3月21・22日開催分)
昨日、先月下旬に開催されたFOMC金融政策会合の議事要旨が公表されました。金融機関の破綻が利上げ幅を縮小させたとの指摘や、まだインフレは非常に高いと指摘しており、5月3日開催のFOMCでは利上げの有無や利上げ幅を巡る議論が活発になりそうです。
FOMC議事要旨の一部抜粋 (参加者の現状及び経済見通しに関する見方)の項目の一部
(前略)
幾人かの参加者は、持続的な高インフレや最近の経済データの強さを見ると、銀行部門の最近の動向が無ければ、目標レンジの50ベーシス上げが今回の会合では適切であったと考えていただろうと指摘した。しかしながら、銀行部門の動向が金融情勢を引き締め、経済活動やインフレを圧迫する可能性があるため、今回の会合で目標レンジより少ない上げ幅で利上げすることが賢明であると判断した。これらの参加者は、そうすることにより、委員会が金融政策の十分制限的なスタンスに向けて移行しながら、信用状況や経済に関する銀行部門の進展効果をより良く査定する時間を委員会に与えることができると指摘した。
(一部略)
政策見通しを議論する中で、参加者はインフレが依然として非常に高く、労働市場はタイトなままであると認めた。その結果、インフレを長期的に2%に戻すべく十分制限的な政策スタンスを達成するためには、幾分の追加的金融引き締めが適切となるかもしれないと予想した。多くの参加者は、最近の銀行部門の動向が経済やインフレに与える影響により、最近の経済データのみに基づく査定と比較して十分に制限的なものになるだろうと見られたFFレート目標レンジの査定をより低めに誘導していることを指摘した。目標レンジの将来の引き上げ幅を決定するに際し、参加者は金融政策の累積的引き締め、その金融政策が経済活動やインフレに与える影響の遅れ、そして経済や金融の進展具合を考慮することが適切であると判断した。
(一部略)
参加者は、金融政策の運営に関連し、多くのリスク管理上の考慮事項を強調した。幾人かの参加者は、銀行部門の動向が信用状況の更なる引き締めや経済活動への重石となるリスクの為、
成長に対する下振れリスクや失業率上昇リスクが高まることを認めた。また幾人かの参加者は、インフレがまだ委員会の長期目標を大きく上回り、最近の経済指標は依然として強く、インフレ見通しに対する上振れリスクが金融見通しを形作る主要要因のままであり、インフレが2%目標に向けて下降への道のりにあるとはっきりするまで、制限的金融政策を維持することを指摘した。(以下略)
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
次回のFOMC会合は5月3日(水曜日)に予定されています。
(2023年4月13日13:50、1ドル=133円28銭)
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