米3月消費者物価指数(CPI)の予想(23/4/12)

2023年4月12日21時30分に発表予定です。

米3月消費者物価指数(CPI)の予想(23/4/12)

米3月消費者物価指数(CPI)の予想

本日(12日)は米国3月消費者物価指数(CPI)が発表されます。また明日13日には卸売物価指数(PPI)が発表されます。今回の予想をみると、CPIが概ね横這い、PPIが大幅低下予想になっています。
さて、前回2月は前年比ベースで予想通りの結果になりました。ドル円相場は発表前に134円付近で推移していましたが、予想通りとはいえ高止まりの数値に134円90銭付近まで買われましたが、持ち高調整売りに反落し134円22銭で引けています。前週末のシリコンバレー銀行破綻や翌3月15日にはクレディ・スイスの信用不安も勃発しドルが売られました。
さて、今回3月CPI予想は前年比で全体が低下する予想になっていますが、コアは0.1%とは言え前月比増になります。FRB委員が述べている様にまだまだインフレが高いことを裏付けています。

下図(2)を見ても、2022年のインフレ低下局面では、CPIコアとPCEコアの差は概ね1.2〜1.4%でしたが、2023年に入ってからは0.9%まで縮小しています。2017年〜2021年まで両者が横這っていた時の差が最大で0.8〜0.9%でしたので、このままでは先行きの横這いが予想されます。
但し、明日の3月卸売物価指数が大幅なインフレ低下傾向(前年比全体:2月PPI 4.6%⇒3月予想3.0%、前年比コア:同4.4%⇒3.5%)ですので、もし結果通りなら来月以降のCPI低下にも期待がもてます。上記予想は12日10時現在ですので、今日のCPI次第では予想を修正してくる可能性はありますが、もしPPIが大きく下がれば5月3日のFOMCにも影響が出てくると思います。

消費者物価指数

消費者物価指数

2023年4月12日8時30分現在予想

(1)米国消費者物価指数全体(CPI)前月比ベース推移

(1)米国消費者物価指数全体(CPI)前月比ベース推移

(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ)

上記チャート(1)を見ると、前月比(青)がオレンジ色の移動平均線を切ってきました。このまま低位安定してくれば、全体のCPIは落ち着いてくると思われます。
一方、下記チャート(2)はコアインフレを示していますが、2023年になってからは中々低下傾向を示していません。CPI(青)はPCEコア(オレンジ)に先行して発表されますが、青は横這い傾向を続けています。従い、オレンジもまだまだ横這いが予想されます。
緑はFRBの2023年末のPCEコア予想値3.6%ですが、2月は4.6%でしたので、予想を達成するには平均して毎月0.1%の下落が必要になります。

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移

(赤はFRBのインフレ目標値2%、緑は2023年3月時にFRBの2023年末PCEコア予想3.6%、青の矢印は今回予想値)

下図はドル円の週足チャートです。先週5日に130円64銭の直近底値をつけてからドルが買われています。昨年5月23日週底値からのサポートA(=127円60銭)があり、7月11日週の高値が左肩、10月17日週が頭、3月6日週が右肩になっています。高値からの抵抗線B(=134円90銭)にあり、これが当面の抵抗線になります。一方、1月16日週底値からサポートC(=131円00銭)にあり、現状ではBとCの収斂になっています。万一、Bを抜けると上記のH&Sは崩れます。その場合はD(=138円00銭付近)が次の上値目途になりそうです。今週のCPIとPPI、あるいは金曜日の小売売上高でBまでトライし、上抜けするのか守られるのかをみます。

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移 2枚目の画像

(4月12日11:10 1ドル=133円60銭)

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