米3月雇用統計の予想(23/4/7)

日本時間2023年4月7日21時30分に発表予定です。

米3月雇用統計の予想(23/4/7)

米3月雇用統計の予想

本日は3月の米雇用統計関連の数値が発表されます。また今日はグッドフライデーで欧州市場は英・仏・独含め休場が多く、米国も株式・債券市場が休場で、為替市場も商いが極端に薄い状態が予想されます。値が飛び易くなるのでご注意ください。
さて、前回2月はまちまちの結果になりました。失業率と平均時給が悪化し、非農業部門雇用者数(NFP)は予想を上回りました。ドル円相場は発表前に136円30銭付近で推移していましたが、発表後に134円12銭まで売られ135円03銭で引けています。数値は失業率と平均時給に反応しましたが、この日は発表後にシリコンバレー銀行の破綻も公表され、米金利が大きく低下したこともドル売りに繋がりました。

さて今回予想は失業率は横這い、非農業部門雇用者数(NFP)は前月よりもやや下落するも巡航速度、平均時給は低下(年率)となっています。失業率は3月時のFRB見通しによれば2023年末には4.5%ですので、まだ堅調推移と言えます。非農業部門雇用者数(NFP)は今週のADP社民間雇用者数が14.5万人(予想20万人)で、2月は1.9万人上方修正されましたが、これを加えても予想以下になっています。下図(2)を見ると、相変わらず両者には大きな差異がありますが、トレンドは概ね似かよってきており、かつ昨年7月以降はNFP>ADPですので、この流れからは、今回は予想通りの数値になりそうです。今年1月のNFPは異常な結果となったので、レンジ上限越えには注意したいところです。

平均時給は、下図(1)を見ると、昨年3月の高値5.9%からは下降トレンドを形成しており、今回予想通りなら遂に2014年からの黒の上昇トレンド以下になりますが、今回3月はその高値が前年比ベースですので、今後は巡航速度に入っていく可能性が高まります。所得とインフレの関係を見ると、2月のPCEが5.0%、PCEコアが4.6%ですので、このままなら実質可処分所得の減少に繋がりそうです。まだインフレが高く、FRBの3月時予想である2023年末のPCE3.3%、PCEコア3.6%の達成が厳しくなる可能性も出てきます。
尚、アトランタ連銀GDPナウは2023年第1四半期GDPが前期比年率+1.5%(4月5日現在)まで下がり、+3.2%(3月24日)、+2.5%(3月31日)、+1.7%(4月3日)と下方修正の連続となっています。FRBは利上げと景気減速への影響をどの様に舵取りするのか難しくなってきています。

今回予想

今回予想

(4月7日9時00分現在)

(1)平均時給

(1)平均時給

(前年比)

(2)ご参考

(2)ご参考

8月からADP社民間雇用数の数値公表が再開されました。2021年以降のADP社とNFPを比較しています。今年1月のNFPが突出した形になっていますが、2022年3月以降は概ね同じパターンとなっています。

下図はドル円の日足チャートです。
昨年10月21日週高値からの抵抗線A(=135円10銭)と今年1月16日底値からのサポートB(=130円10銭)で3角保合いを形成しています。残り5円幅まで収斂してきています。Aは1日当たり11銭〜12銭下降、Bは1日当たり4〜5銭上昇になっています。1日15銭縮小すると、残り33営業日になります。
このA・B間で、3月8日高値からの抵抗線C(=133円20銭)があり、今週月曜日の高値とでCが出来ています。今日の雇用統計は、海外市場の休場が多く商い薄い中、予想通りの結果なら小動きになりそうですが、万一予想レンジの上下限から大きく振れた場合は、BとCがポイントになりそうです。上値はもしC越えなら次はA、そして横抵抗線のD(=138円絡み)が上値目途になりそうです。一方、Bを切れた場合は何度か止められているE(=129円60銭〜70銭)が次の目途になりそうです。

(2)ご参考 2枚目の画像

(2023年4月7日10:15、1ドル=131円74銭) 

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