NZ/円、短期は“弱気”、83.80超えで変化。中期も“やや弱気”。
今週は、週初から米銀2行の破綻を受けた金融システム不安に、リスク回避のドル買い、円買いの動きが強まるスタートとなり、NZは対ドル、対円で売りが先行しました。さらには3/16の早朝に発表されたNZ10-12月期GDPが、前期比▼0.6%、前年同期比+2.2%と市場予想の▼0.2%、3.4%に届かなかったこと、新たな米銀経営不安や、クレディ・スイスの経営悪化の報を受けて再びリスクオフの動きが強まり、NZドルは続落しました。しかし、スイス国立銀行がCSの支援を表明したことや、大手米銀11行がファーストリパブリックバンクの支援を発表したことから、為替市場は落ち着きを取り戻し、NZドルは対ドル、対円で反発に転じています。
チャートを見ると、日足は昨年12月につけた88.17を基点として上値を切り下げており、下値リスクが高い状態にあります。また、1/13につけた81.15を短期的な二番底として下値を切り上げて来たサポートラインも下抜けた位置で推移しており、下値リスクが点灯中です。この日足の上値抵抗は83.70-80にあります。一方で、2022年1月につけた75.24と1/3につけた81.04を結ぶサポートラインの下値抵抗が82.50-60にあり、3/17現在これを若干上抜けた位置で推移しており、上値トライの可能性を残しています。短期トレンドは83.80超えで終えれば下値リスクがやや後退、85.00超えで終えれば“強気”の流れに変化します。
逆に82円を割り込んで終えた場合は、新たな下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は83.20-30,83.70-80,84.40-50に、下値抵抗は82.50-60,81.90-00,81.10-20にあります。80円を割り込んで終えた場合は一段の下落リスクが生じます。21日、120日、200日移動平均線は83.80,84.45、84.61にあり、上値を抑え込んだ状態にあり、短期トレンドは“NZ弱気”の流れにあります。
一方直近の週足は陰線引けとなり、この足が2020年3月につけた59.51を基点とする中・長期的なサポートラインを再び下抜けており、下値リスクが点灯中です。また、昨年12月につけた81.04を基点とする短期的なサポートラインの下値抵抗が82.60-70にありますが、値動きの中では下抜ける場面があり、下値リスクがより高い状態です。週足ベースで見た上値抵抗は83.50-60,84.00-10,84.40-50に、下値抵抗は82.50-60,80.70-80にあります。31週移動平均線は84.37にあり、強い上値抵抗として働いた状態です。また、62週線は83.33にあり若干下抜けていますが、“ダマシ”の範囲内です。但し、83円割れで越週した場合は新たな下落リスクが生じます。
3/16現在、31週移動平均線は84.37にあり上値を抑え込んでいる。62週線は83.33にあり若干下抜けているが、ダマシの範囲内にある。
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