オーストラリア 11月小売売上高と11月消費者物価指数の予想
(1)11月小売売上高
前回10月は予想を大きく下回り、マイナスになりました。下図を見ると、コロナ後起点の低い回復トレンド(赤い線)をはるかに越えており、2020年と2021年の高値を結んだトレンドライン(黒の線)も一時越えていましたが、やはり巡航速度に戻された形です。それでも伸びは順調に推移しています。
前月の内訳は前月比でプラスの伸びは食品(+0.4%)のみで、そのほかは全てマイナスでした。減少幅の大きい順に百貨店(▼2.4%)、衣料(▼0.6%)、家庭用品(▼0.5%)、外食(▼0.4%)、その他小売(▼0.2%)でした。
(1月10日12時00分現在)
小売売上高
2018年12月を100にしたもの
(コロナ後の低い回復トレンドは赤い線、高い回復トレンドは黒い線で記載しています。今回予想は青矢印)
(2)11月消費者物価指数
明朝、小売売上高と同時刻に月次の消費者物価指数が公表されます。前回10月は予想を下回る結果になりましたが、今回は再び上昇予想になっています。直近最大は9月の7.3%でしたが、今回予想通りならそれに次ぐ高い数値になります。小売売上高などの数値を見ても、豪州は住宅を除き米国ほど悪化していないので、物価高止まりの感があります。欧米と比較してまだインフレ軟化の兆しが出ていないようです。
尚、豪州中銀の11月時予想では、消費者物価指数は2022年12月8%(8月時7.75%から上方修正)、2023年6月6.25%(8月時と変わらず)、同年12月4.75%(8月時4.25%から上方修正)となっており、今回は上振れの可能性はあります。
(1月10日12時00分現在)
豪ドル対米ドル相場はシカゴポジション368をご参照願います。先週金曜日の米失業率以降は豪ドル高米ドル安になっているので、上記双方の数値が予想を上回れば豪ドルの買い材料、逆に悪ければロング手仕舞い材料になりそうです。
(2023年1月10日15:15、1豪ドル=0.6910米ドル)
オーダー/ポジション状況
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