シカゴポジション(CME)367
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年12月27日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
シカゴの上記4通貨は豪ドルと円が米ドルロング、NZドルとユーロは米ドルショートで越年しました。2021年12月28日の締日時点は4通貨共に米ドルロングで越年しているので、ドル先高観で揃っていました。今年は分かれているのでドル高一辺倒とはなっていません。昨年は米の利上げが注目されドル中心の相場でしたが、年末にかけて円中心に荒れた展開となっているので、今年はシカゴがどの様に変遷していくのかを注目したいと思います。
まず豪ドルですが、ややショートを積み増しています。目安となる5万枚台は回復していないので、やや豪ドル先安観は弱いままです。
一方のNZドルは少なめながらもロングを積み増しており、オセアニア通貨では真逆のポジション展開になっています。豪ドル対NZドルではNZドル高を見ていることになりますが、相場次第ではこの通貨ペアも荒れる可能性があります。そのNZドルは12月13日締日ポジションが▼7,500枚(終値0.6462)、20日が+6,334(同0.6347)と一気に引っくり返し、27日の終値が0.6275ですので、取り敢えず押し目買いになっています。どこまで継続できるか注目です。
円は連続してネットショート減、総枚数では直近最大のドルロング時(10月25日の)178,000枚から8万枚強も減らしており、完全にリスク低減の動きになっています。引っくり返しができるポジション枚数にもなっているので、1月・2月の相場次第ではドルロングポジションからの転換点になる可能性も想定しておきます。ユーロはネットロングを4,000枚弱積み増してきました。目先の相場がややユーロ安になっているので、昨日の締日で15万枚近くかそれ以上維持していればユーロ先安観は強めていることになります。
シカゴはロング1,200枚増、ショートは3,900枚増で、ネット2,700枚の豪ドルショート増になりました。相場は、12月6日の締日終値が0.6692、13日が同0.6853、20日が同0.6677、27日が0.6729でしたので、横這いになっています。チャート内の赤の豪ドル安トレンドラインが今週0.6090〜0.6580にあり、終値はまだ上限を越えています。前回10月11日底値から緑のラインを引きましたが、丁度27日締日の終値はそのラインに支えられています。これを下抜けてくれればシカゴは一安心になりそうです。
実際の相場は、先週「…今週の豪ドル高トレンドラインが0.6420〜0.6930になっています。先週の底値が0.6628まであったので、上記の中間のサポートゾーン0.6690〜10(今週は0.6710〜30)は一度下抜けましたが、再度戻すなどこのラインに絡んで推移しています。ザラ場とはいえ下抜けているので、リスクは豪ドル安になっています。日足で切れたことを確認してから、0.6420〜0.6930レンジのトレンドラインに沿って下押し先行になりそうです」としましたが、今週はこのトレンドラインは0.6440〜0.6950になっており、中間のサポートゾーンも0.6730〜50まで上がり、このラインに絡んでの展開となっています。もう一段下したサポートラインが0.6680に出来ているので、今週は0.6680〜0.6950を見ておき、もし下限を切れたら0.6420方向をみます。抵抗線としては0.6810、0.6850にあり後者抜けでレンジ上限方向。サポートは0.6710、0.6680にあり、後者を維持しないと下押し先行になります。流れは0.6440〜0.6950レンジの下限方向を試したい相場付きになっています。(1豪ドル=0.6775米ドル、1月4日12:30)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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