ドル円 目先は方向性欠く、レンジ見込みだが・・・(11/26夕)

東京市場はドルが小安い。大きく崩れることはなかったが、ドルは終日を通してやや冴えない。

ドル円 目先は方向性欠く、レンジ見込みだが・・・(11/26夕)

目先は方向性欠く、レンジ見込みだが・・・

〇本日のドル円、日中高値154円半ば示現後1円近く下落、終盤に154円を回復
〇トランプ次期政権の財務長官人事、中国等への関税の報道が波乱要因に
〇しばらくレンジ取引が続きそうだが、21日移動平均線をめぐる攻防に要注目
〇本日は米住宅価格指数、11月リッチモンド連銀製造業指数、FOMC議事要旨等の発表予定
〇ドル高・円安方向、154.70-80レベルが抵抗か
〇ドル安・円高方向、153円半ばが強いサポートか
〇ドル円予想レンジ:153.50-154.70

<< 東京市場の動き >>

東京市場はドルが小安い。大きく崩れることはなかったが、ドルは終日を通してやや冴えない。

ドル/円は154.15-20円で寄り付いたのち、しばらくは底堅い。一連の動きのなかで、日中高値の154円半ばを示現している。しかし、そののち底割れすると日中安値の153.55円レベルへと1円近くも下落。終盤には若干持ち直し再び154円を回復し、16時現在ではそのまま154.00-05円で推移、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「トランプ次期政権」と「中東情勢」について。
前者は、ようやくヘッジファンドなどを運営する投資家のベッセント氏に決定したトランプ次期政権の財務長官人事。そのベッセント氏の金融政策スタンスなどをめぐり、市場では思惑が交錯しているようだ。日経新聞では「財政タカ派」と指摘したうえで、「金利低下・株高が加速」と報じている。一方、それとは別にトランプ氏が「中国製品に10%の追加関税を課す」方針を示したほか、「メキシコ・カナダからの全品目に25%関税を課す」としたことが物議を醸し、さらに為替市場においても波乱要因に。

後者は、アクシオスが「イスラエル、レバノン停戦案で合意か」と報じ思惑を呼ぶなか、ロイターが「バイデン米大統領とマクロン仏大統領が36時間以内に停戦を発表する見通し」とした追加情報を発表。ともに市場で様々な憶測を呼んでいた。またそののち、米国のカービー大統領補佐官も「停戦交渉が合意に至るまであと少し」、「議論は建設的で前向きな方向に向かっている」などと述べており、かなり期待が持てそうだ。続報には是非とも注目だ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は昨日に続き、本日東京も1円程度の変動をたどるも結局レンジ内。153.30-155.90円という2.6円レンジにはとどまっている。基本的にはそんなレンジ取引がいま少し続くと予想しているが、若干気掛かりなのはついに154円近くまで切り上がってきた移動平均の21日線をめぐる攻防。まだ「しっかり」とは下回っていないが、ザラ場ベースではたびたび下回る局面が観測されており、ドルの下値不安が徐々に強まりつつある。
市場の関心は12月の日米金融政策発表に依然として高く、基本的にはそれにらみ。とくに本日は、11月開催の米FOMCの議事録要旨が公開されるだけに、その内容が大いに注視されている。一方、そうしたなかここ最近市場の懸念材料となっていた「地政学リスクの高まり」だが、中東情勢については先で取り上げたように「レバノン停戦案の合意」が見えてきた感があり、これは好材料。ウクライナ情勢も停戦に向けた進展があれば良いのだが、こちらはどうも難しそうだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は短期的に方向性を喪失している。実際、先週末22日以降はおおむね153.50-155.00円での往来相場だ。基本的にはそんなレンジ取引がいま少し続く公算が大きいものの、日柄的には米サンクスギビングデーに向けて相場は荒れ易い時間帯へと入ってきた。動かないと決めつけることなく、レンジ放れへの備えも怠りなくやっておきたいところだろう。思わぬ価格変動にも一応要注意。

本日は米経済指標として、9月のS&Pケースシラー住宅価格指数や11月のリッチモンド連銀製造業指数などが発表される予定となっている。また、11月開催分のFOMC議事録要旨も公開される予定。もちろん内容次第だが、それらを受け相場が大きく動く可能性もある。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは153.50-154.70円。ドル高・円安方向は、昨日の早朝に空けた154円後半のギャップを埋めきったか否かがちょっと微妙。154.70-80円あたりが少し空いている気もしており、まずは同レベルが抵抗として意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、昨日から本日に掛けて時間足など短期ベースでは少なくとも3度下げ止まっている153円半ばが強いサポートか。基本は底堅いと考えるが、しっかり下回ってしまうと意外に下げ足は早いかもしれない。

目先は方向性欠く、レンジ見込みだが・・・

ドル円日足


注:ポイント要約は編集部

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