クリスマス前で基本小動き予想するも予断許さず
〇本日のドル円、132円を割り込み131円台後半でのもみ合いに
〇レンジは131.50-132.50の1円ほどの値動きにとどまる
〇市場はクリスマスモードで売買手控え気味、波乱含みの値動きに注意
〇本日は米経済指標として7-9月期GDP統計確報値や11月シカゴ連銀全米活動指数などが発表される予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは131.40-132.60
<< 東京市場の動き >>
22日の東京市場はドルが小安い。131円台後半では下げ渋ったが、上値も重く132円台では上げ渋った。
ドル/円は寄り付いた132.45-50円を日中高値にドルが冴えない。132円を割り込み、日中安値の131.65円レベルまで一時値を崩している。しかし、それ以上のドル安が進むこともなく、目先安値を示現後は131円台後半での揉み合いに。方向性の乏しいまま、16時現在では131.85-90円で推移し、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは「日本の金融政策」と「中国情勢」について。
前者は、20日の「日銀ショック」あるいは「黒田ショック」とも言われる事実上の日銀利上げ実施が引き続き金融市場で思惑を呼ぶ。たとえば、ブルームバーグでは日銀の決定を受け「上場投資信託(ETF)投資家が米国債からの資金引き揚げを急いでいる」などと報じていた。また、それとは別に時事通信が「柔軟な金融政策に向けて共同歩調を促す岸田首相の意向が影響したとの見方が出ている」、日経新聞では「日銀との賭けに勝った投機筋の攻勢が、さらに激しくなるとの見立てもある」と伝えるなど、いまだ余震は続いている。
対して後者は、コロナ関連を中心に中国関連のニュースも多く、市場で話題に。なかでも「ゼロコロナ」から「ウィズコロナ」へと政策転換を図るなか、過少申告されていると指摘されてきた死者数について「当局が集計基準を変更していた」ことが明らかになり物議を醸す。そうしたなか、WHO事務局長は中国のコロナ感染急拡大に懸念を表明したうえで、要請があればワクチン輸入に向けた作業を後押しする考えを示していた。ただ、中国外務省は「ワクチン接種を順調に進めており、全体的に国民の需要を満たすことができる」と強調。米国製ワクチンの受け入れには消極的な姿勢を崩していない。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円が一日で7円近く動いた20日の大荒れを経て、昨日そして本日と市場は少しずつ落ち着きを取り戻しつつあるようだ。実際、そのレンジは131.50-132.50円といった1円ほどの値動きにとどまっている。市場は名実ともにクリスマスモードで売買手控え気味。そのため波乱含みの値動きにももちろん要注意だが、基本的には前記した132±50銭を基本としたレンジ取引が続く可能性も否定できない。
黒田日銀総裁は否定しているものの、米英欧などの金利引き上げ戦線に日本も事実上の参加表明。そのため、各国金利情勢がさらに注目度を高めているようだ。本日のNY時間にはいくつかの重要視されている米経済指標が発表される予定で、その内容如何では米金利そして為替市場へも影響を与えかねない。薄商いであるが故に一度動き始めると一気に値が飛ぶ展開も否定できないだけに、しっかりとしたリスク管理が必要だろう。
テクニカルに見た場合、ドル/円は移動平均の21日線に上値を抑えられるなか、サポートになっていた200日線をしっかりと下回ってきた。ちなみに、ドルは先日の130.57円で目先安値を付けたとの指摘も一部で聞かれるが、その場合でもドルの上値は重く、移動平均の21日線や200日線が今度は強い抵抗として寄与しそうとの声も多い。いずれにしても、足もと推移している131.50-132.50円のレンジ放れの有無がまずは注目されている。
本日は米経済指標として、7-9月期のGDP統計確報値や11月のシカゴ連銀全米活動指数などが発表される予定となっている。ただ、米経済指標の発表を除くと、それほど目立った要因はなく、そうした意味では若干動きにくそうな雰囲気も。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは131.40-132.60円。ドル高・円安方向は昨日から本日にかけてドルの高値に当たる132円半ばの攻防に注目。抜ければ133円前後、そして134円前後などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、同じく昨日から本日東京のドル安値圏である131.55-65円が最初のサポート。下回ると20日安値130円半ばが再び視界内に入ってくる。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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