米10月PCEとPCEコア予想(2022年12月1日22時30分発表)

本日、第4四半期最初の米国10月PCEとPCEコア及び個人消費支出が発表されます。

米10月PCEとPCEコア予想(2022年12月1日22時30分発表)

米10月PCEとPCEコア予想

本日、第4四半期最初の米国10月PCEとPCEコア及び個人消費支出が発表されます。この後に11月ISM製造業景況指数が発表されます。昨日のユーロ圏の11月HICPは全体で10.0%(予想10.4%)、コア5.0%(予想5.0%)とややインフレが軟化しましたが、高止まりは変わっていませんでした。発表後のユーロドル相場はユーロ堅調推移でした。

今日の米国指数ですが、下図はCPIとPCEのコアを比較したものです。11月10日に発表された10月CPIは、全体7.7%(予想8.0%)、コアが6.3%(予想6.5%)になり、インフレがやや軟化しました。ドル円は発表前に146円26銭付近で推移していましたが、2時間後には141円50銭付近まで約5円弱のドル下落となり、この日は140円21銭の底値を付けて、140円98銭で引けています。翌週の卸売物価でもドル売りになり137円68銭の底値を付けました。下図を見る限りではインフレがやや軟化した程度で、FOMCの各メンバーが発言しているように物価はまだ非常に高い水準にあることを示しています。

今回10月の予想はPCE全体・コア共にやや下がる予想になっています。9月FOMC時点でのFRB予想は2022年末のPCE全体が5.4%、コアが4.5%ですので、10月予想はそれぞれ6.0%、5.0%となり残り2ヶ月でFRB見通し数値まで軟化するかは微妙な位置にいます。12月FOMCではこの見通しを改定する予定になっていますが、2023年予想の全体2.8%、コア3.1%を含め、上方修正となる可能性があります。12月のFOMCでは利上げ継続は間違いない(0.50%か0.75%の利上げ?)と思われますが、相場材料としては発表予定のドットプロットで、将来のFFレート上限が現状よりも上がるのか、そのまま横這いなのかが注目されるとみています。
尚、同時に発表される個人消費支出は良い数値予想になっています。このまま出れば消費は堅調と思われます。

今回予想

今回予想

2022年12月1日8時30分現在予想

米国CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)前年比ベース推移

米国CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)前年比ベース推移

オレンジ矢印が今回の10月予想値、赤はFRBのインフレ目標値2%、緑が9月FOMC会合時の2022年末予想値4.5%です。

下図はドル円の週足チャートです。3月7日週底値からのサポートA(=143円00銭)がありましたが、丁度米国10月CPI発表週に下抜けました。前週の戻りもそのラインAで止められているので、この143円抵抗線が強くなっています。
現在は7月11日週の実体高値B(=138円56銭)と8月22日週の窓空けC(=137円64銭)のゾーンで揉み合っています。流れはドルが弱く下値模索が続いており、既にこのCを今朝ザラ場で下抜いています。当面はこのまま明日の週足終値でC未満になるかの確認をします。
もしCを切れた場合は上値抵抗だった線と越えた後のサポートD(=131円00銭)が方向性として出てきます。もし、BとCが守られれば、再度C〜A間での揉み合いになりそうです。尚、高値からの抵抗線E(=144円10銭)があります。今日の物価指数、ISM製造業景況指数、明日は雇用統計の発表もあるので、ドル堅調に戻れるか、一段安狙うかが解ります。

米国CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)前年比ベース推移 2枚目の画像

(12月1日10:00 1ドル=136円88銭)

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