NZ/円、短期は“NZ弱気”中期は“強気”を維持。
今週はNZ独自の注目材料はありませんでしたが、FRBがインフレ抑制姿勢を一段と強める中、金利先高観から株式市場は急落、為替市場ではドル全面高の流れとなりました。減税政策による財政悪化懸念からポンドが対ドルで史上最安値を更新する中、イングランド銀行が残存期間20年超の国債買い入れを1回に50億ポンド目途として期限付きで実施することを発表したことから、英金利が急低下、米金利も連れて低下しドルの上昇に歯止めがかかりました。この結果、ドルの独歩高地合いがやや落ち着いて、NZドルは対米ドル、対円で反発に転じています。
チャートを見ると、日足は1月につけた75.24を基点として下値を切り上げて来た流れから9/22の大陰線が下抜けた位置で終えており、短期トレンドに変化が生じています。また、9/12につけた87.87を基点として上値を切り下げる流れに入っており、短期トレンドは“NZ弱気”の流れにあります。83円台に実体を戻して引ければ下値リスクが若干後退しますが、この場合でも84〜85円ゾーンに強い上値抵抗が散在しており、急伸にも繋がり難いでしょう。短期トレンドは86円台に実体を戻して引けない限り、“強気”に変化しません。日足の上値抵抗は83.20-30,83.60-70,84.50-60に、下値抵抗は82.20-30,81.90-00,81.20-30,80.70-80にあります。80.70以下で終えた場合は中期トレンドが変化して一段の下落リスクが生じます。
一方直近の週足は高値圏から大陰線が出ており、この足が1月につけた75.24を基点とするサポートラインを下抜けており、短期トレンドに変化が生じています。現状は2020年につけた59.51を基点とする中期的なサポートラインを守っていますが、81円割れで越週した場合は中期トレンドも変化して一段の下落リスクが生じます。逆に、日足が83円台を回復して引ければ下値リスが若干後退しますが、86円台に実体を戻して越週するまでは下値リスクを残します。
週足ベースで見た上値抵抗は83.80-90,85.30-40,85.80-90に、下値抵抗は82.00-10,81.30-40,80.90-00にあります。31週、62週移動平均線は84.06と80.97にあり、中期トレンドをサポートしています。
9/29現在、31週、62週移動平均線は84.06と80.97にあり、中期トレンドをサポート中。
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