豪ドル/円、短期は下値リスクがやや高い状態。中期は“強気”を維持。
9/28に発表された豪8月の小売売上高は前月比+0.6%と市場予想の+0.3%を上回りましたが、為替相場には影響がありませんでした。今週は先週に続きFRBがインフレ抑制を最優先し、強めの金融引き締め策を継続するとの観測に、米10年債利回りが一時4.0%を超え、ドルは全面高となりました。一方、イギリスのトラス新政権が減税政策を発表し、財政悪化懸念からポンドが歴史的な安値水準まで急落する中、イングランド銀行は残存期間20年超の国債の緊急買い入れを10/14まで1日50億ポンドを目途に実施すると発表、また、QTも10月末まで延期することを決定しました。これを受けて英金利が大幅に低下し、米金利もこれに連れて低下したことから、為替市場では欧州通貨が上昇に転じドル全面高の流れが若干弱まる展開となっています。この流れを受けて豪ドルは対米ドル、対円で小反発に転じています。
チャートを見ると、9/22の日足が今年1月につけた80.37を基点として下値を切り上げて来たサポートラインを下抜けた位置で終えており、短期トレンドに変化が生じています。また、9/13につけた98.60を直近高値として上値を切り下げる流れに入っており、このレジスタンスラインの上値抵抗は94.50-60にあります。短期トレンドは94.60超えで終えれば“ニュートラル”な状態に戻しますが、96.00超えで越週するまでは下値リスクを残します。日足の上値抵抗は94.10-20,94.50-60,95.00-10に、下値抵抗は93.00-10,92.70-80,92.20-30にあります。92円割れで終えた場合は新たな下落リスクが生じます。21日移動平均線は95.70にありこの下に入り込んで下値リスクの高いものですが、120日線は93.65にあり、かろうじてこれを守っています。また、200日線は90.32に位置しており、中期トレンドをサポート中です。
一方直近の週足は陰線引けとなり、この足が1月につけた80.37を基点とする週足のサポートラインを下抜けた位置で越週しており、下値リスクが点灯中です。92.70-80にやや強い下値抵抗が出来ていますが、割り込んで越週した場合は90円方向への新たな下落リスクが生じます。逆に94.60-70の抵抗を上抜けて越週した場合は、下値リスクが後退、96円台を回復して越週した場合は“強気”の流れに戻して98円方向を窺う動きが強まり易くなります。週足ベースで見た上値抵抗は、94.10-20,94.60-70,95.60-70に、下値抵抗は92.70-80,92.00-10にあります。31週、62週移動平均線は92.70と87.28にあり中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを変えていません。
9/29現在、31週、62週移動平均線は92.70と87.28にあり中期トレンドをサポート中。
オーダー/ポジション状況
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