豪ドル/円、短期は下値リスクを残した状態。中期は“強気”を維持。
8/2、豪中銀は政策金利(キャッシュレート)を市場の予想通り0.5%引き上げ1.85%としました。また、インフレ抑制のためさらなる利上げを示唆しました。豪ドルは対ドル、対円で強含む場面が見られましたが、ペロシ米下院議長の台湾訪問の報道を受けて米中関係の悪化が懸念され、リスク回避の動きが強まって急反落しました。翌8/3に発表された4-6月期の小売売上高は前期比+1.4%と市場予想の+1.2%を上回りましたが、ペロシ下院議長の動向を巡りリスク回避的な動きが止まらず、豪ドルは対米ドル、対円で続落しましたが、中国側からの重大な政治介入の動きもなかったことから、過度なリスク回避の動きが後退して、急速に値を戻しています。豪ドルは上下動を繰り返しながらも週初の寄り付き水準近くに戻して推移しています。
チャートを見ると、日足は1/28につけた80.37を基点として下値を切り上げて来たサポートラインを大きく下抜ける場面がありましたが、8/5現在、このサポートポイント近くまで反発しています。しかし、完全に上抜け切れておらず下値リスクを残した状態です。日足が93.10-20の抵抗を上抜けて終えれば、下値リスクが若干後退しますが、94円台を回復して終えるまでは、下値リスクを残します。日足の上値抵抗は93.10-20,93.70-80,95.00-10に、下値抵抗は92.00-10,91.10-20にあります。92円割れで終えた場合はサポートラインを下抜けて下値リスクが点灯、91円割れで終えた場合は“弱気”の流れに変化して90円割れをトライする動きが強まり易くなります。21日移動平均線は93.76にあり、直近の陰線(8/4)がこれにぶつかって押し戻されており、下値リスクが高い状態です。120日、200日線は91.32と87.77にあり、下値を支えていますが、91円割れで終えた場合は中期トレンドが変化する可能性が点灯します。
一方直近の週足は安値圏で引ける陰線引けとなり、上値トライにも失敗して越週しました。今週はこの反動で続落して始まりましたが、90円割れトライに失敗して反発に転じています。しかし、週足の形状は改善しておらず、下値リスクを残した状態です。週足の上値抵抗が94.20-30にありますが、これを上抜けて越週した場合は下値リスクがやや後退、95円台に実体を乗せて越週した場合は“強気”に変化して上値余地が拡がり易くなります。逆に92.50以下で越週した場合は、来週も下値トライの動きが強まり易くなります。31週、62週移動平均線は89.35と85.72に位置しており中期トレンドをサポート中です。
8/4現在、31週、62週移動平均線は89.35と85.72にあり中期トレンドをサポート中。
オーダー/ポジション状況
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