豪ドル/円、短期は下値リスクが点灯中。中期は“強気”を維持。
7/27に発表された豪4-6月期CPIは前期比+6.1%と市場予想の+6.2%より若干低い数値となりました。利上げ継続姿勢に変わりないとの見方が強いものの、米FOMCを前にポジション調整の動きが優勢となり、豪ドルは対米ドル、対円で小幅下落しました。また28日に発表された6月の小売売上高は前月比+0.2%と市場予想の+0.5%に届かず、またこの上昇も販売量ではなく、物価上昇に起因するものでした。注目の米FOMCでは市場の予想通り利上げ幅は0.75%でしたが、パウエルFRB議長が先行きの利上げのペースを緩める可能性を示唆したこと、2四半期連続してGDPがマイナス成長となったことから、米景気後退観測が一層強まり、ドル全面安の動きとなる中、豪ドルは対米ドルでは堅調ですが対円では95円台から急落しています。
チャートを見ると、日足は1/28につけた80.37を基点として下値を切り上げる流れを維持しており中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持していますが、95.70-80にあった強い上値抵抗にぶつかって反落しており、短期的には下値リスクが高い形となっています。また、93.60-70の日足の下値抵抗を守り切れずに終えた場合は下値リスクが点灯、92.40-50の抵抗を下抜けて終えた場合は今年1月につけた80.37を基点として下値を切り上げて来た流れからも下抜けて、豪ドルの下落幅拡大に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は94.00-10,94.40-50,95.20-30に、下値抵抗は93.60-70,93.00-10,92.40-50にあります。21日移動平均線は93.77にあり、これを下抜け始めており下値リスクがやや高い状態です。しかし、120日、200日線は90.90と87.59に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持しています。
一方直近の週足は値幅の小さい陰線引けとなりましたが、この足の上ヒゲがやや長く、上値トライに失敗した形となり、また、今週も上値トライに失敗して反落しており、陰線引けとなる可能性が高くなっています。週足の下値抵抗が93.00-10にありますが、下抜けて越週した場合は、今年1月につけた80.37を基点とするサポートラインを下抜けて、短期トレンドが変化します。この場合は90.00前後にある中期的な下値抵抗をトライする可能性が生じます。逆に95円台に実体を戻して越週した場合は下値リスクがやや後退、95.80超えで越週した場合は強気の流れに戻して一段の上昇に繋がり易くなります。週足ベースで見た上値抵抗は、94.00-10,95.00-10,95.70-80に、下値抵抗は93.00-10,92.50-60,90.00±10銭にあります。31週、62週移動平均線は89.08と85.60にあり中期トレンドをサポート中です。
7/28現在、31週、62週移動平均線は89.08と85.60にあり中期トレンドをサポート中。
オーダー/ポジション状況
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