シカゴポジション(CME)341
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年06月28日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションは4通貨全て総枚数を減らし、ポジション調整の域に留まりました。ネットポジションでは、豪ドルだけがロングを損切りして、ネットショートを膨らませています。4通貨のネットはドル全面高のポジション状況に変わりはありません。
まず豪ドルですが、締日終値は6月21日=0.6970、28日=0.6906でした。ややショートポジションを膨らませているので、豪ドル先安観は維持しています。但し、総枚数では減らしているので、豪ドルの突っ込み売りはせずに戻り待ちの様相です。ネット4万枚台がこれで8週連続となり、ここからの大きな豪ドル安は引き続き見ていない様です。NZドルはほとんど前週と変わらず、スクエアに近いままです。豪ドル同様に総枚数を減らし、ネットポジションでも僅かですので、ここからの大きなNZドル安を見ていないようです。14日の終値=0.6213、28日=0.6240でしたので、この0.62を切ってからのポジション動向を見たいと思います。現在のスポットが0.62ですので、明日の締日ポジションに注目します。このまま変わらない様であれば、次の1手は押し目でNZドルロングへの切り替えもあり得ます。
円は6週連続でロングを手仕舞いし、ポジション調整しています。まだ目安となる5万枚を維持しているので、ドル先高観を持っているものの、スポットが大きくドル高(7週前は130円以下のスポット)になっているにも関わらず、ポジション調整しているので、シカゴにとってはそろそろ当面のドル高値との相場観を持っている感じがします。次の押し目で再び買いになるか、あるいは一段のドル高でポジション手仕舞ってくるのかをみます。特に137円以上の新高値を更新した場合のシカゴポジションを見たいと思います。ユーロはまだ1万枚のネットショートで、しかも総枚数を減らしており、次の1手を決めかねている状況は全く変わっていません。直近の安値1.0340〜50を切ってから売り増していくのかを見たいと思います。
シカゴはロングを2,900枚減、ショート500枚減で、差し引き2,400枚強のネット豪ドルショート増になりました。総枚数でも6週連続減となり、過去の最低となる総枚数9万枚台前半近くとなる10万枚になっています。そろそろ次の1手がどうなるのかの時期に差し掛かっています。チャートを見ると、豪ドル安トレンドライン0.6900〜0.7450内の下限で止まり、現在のスポットは既にこの下限を切っています。明日の締日までに0.69台を回復するかを見ます。シカゴのポジションにとっては相場観通りの流れになっていますが、その割に慎重なポジション推移ですので、意外です。明日は注目の豪州中銀金融政策が控えているので、丁度締日にも当たり、この0.69以上の回復、及びその時点のシカゴのネットポジションにも注目します。
実際の相場は、先週金曜日の住宅建設許可件数時に添付したチャートの横サポート0.6830〜40を金曜日に下回り終わっています。金曜日の底値は0.6764までありましたが、終値は0.6814です。まだ騙しの可能性も残っていますが、テクニカルでは豪ドル下値トライになり、0.6590〜0.7110の豪ドル安トレンドラインの下限狙いの流れになります。下限までは0.6750〜60、0.6660〜70にサポートがあり、両方切ると0.6590トライになります。上値は0.6840〜50、0.6880、0.6930の抵抗線が順にあり、最後が重要な抵抗線になっています。(1豪ドル=0.6808米ドル、7月4日13:10)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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