オーストラリアドル週報(2022年6月第4週)

豪ドルは対米ドル、対円で下落しています。

オーストラリアドル週報(2022年6月第4週)

豪ドル/円、短期は下値リスクがやや高い状態。中期は“強気”を維持。

6/21に公表された豪中銀理事会議事録は「金融状況の正常化に向けて一段の措置を取る必要があるとの認識で一致」「2-3%の目標レンジ上限に戻る前にインフレはさらに進むと予想」など、次回の会合でも利上げを継続すると見られています。また、中銀総裁も7月の会合で0.25〜0.5%の利上げを実施するとコメントしましたが、市場の予想通りの内容で為替相場には影響がありませんでした。今週はFRBの金融引き締め姿勢が一段と強まるとの見方から、米景気後退観測も台頭してリスク回避の動きが強まる展開となっており、ドル買い、円の買い戻しがやや優勢となっています。こうした中で豪ドルは対米ドル、対円で下落しています。

チャートを見ると、日足は1/28につけた80.37を基点として下値を切り上げる流れに変わりありません。しかし、5/12につけた87.31を基点として下値を切り上げて来た短期的なサポートラインの下値抵抗が92.60-70にありかろうじて守った状態です。92.50以下で終えた場合は、調整局面入りとなり、下値余地がさらに拡がり易くなります。但し、この場合でも前述の1/28を基点とするサポートラインの下値抵抗が90.00-10にあり、90円を割り込んで終えない限り、調整下げの範囲内となります。逆に95.50超えを回復して終えれば“強気”の流れに戻して一段の上昇に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は93.30-40,93.90-00,94.50-60に、下値抵抗は92.60-70,92.00-10,91.10-20にあります。21日移動平均線は93.71にあり、これを直近の日足(6/23)が下抜けており下値リスクが点灯中です。しかし、120日、200日線は88.48と86.11に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持しています。

一方直近の週足を見ると続伸に繋げられずに陰線引けとなりましたが、下ヒゲが長く下値トライに失敗した形で越週しました。この反動で今週は上値トライの動きが先行しましたが、95.50超えの抵抗をクリア出来ずに反落しています。今週の週足ベースで見た下値抵抗が92.50-60にありますが、割り込んで終えた場合は短期トレンドが変化して下値余地がさらに拡がり易くなります。この場合でも90円を割り込んで越週しない限り、大幅続落にも繋がり難い状態です。週足ベースで見た上値抵抗は、94.90-00,95.50-60に、下値抵抗92.50-60,92.00-10,91.00-10にあります。31週、62週移動平均線は87.02と84.86に位置しており中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持しています。

豪ドル/円、短期は下値リスクがやや高い状態。中期は“強気”を維持。

6/23現在、31週、62週移動平均線は87.02と84.86にあり中期トレンドをサポート中。

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