豪ドル/円、短期は下値抵抗を守った状態。中期トレンドは豪ドル弱気の流れ。
雇用統計悪化で豪ドル弱含み
15日に発表された8月のオーストラリアの失業率は5.6%となり前月から0.1ポイント改善しましたが、新規雇用者数が▼3,900人で、予想の+15,000人より悪い結果となり、市場はこれを受けて豪ドルがやや弱含みの展開となっています。オーストラリア経済は引き続き内需主導で好調さを維持しているものの、実質所得の伸び率が鈍化傾向にあることや、消費の伸びにもやや陰りが見え始めていることが先行きの不安材料として浮上していますが、オーストラリア中銀は8月に政策金利を0.25%引き下げており、マーケットではその効果を見極めるため政策金利を暫く据え置くとの見方が多く、豪ドル急落にも繋がっていません。
新たな下値リスクも
チャートを見ると、豪ドル/円相場は9/7の日足が8/24の76.11を起点として下値を切り上げて来た流れから下抜けており、短期トレンドは豪ドルやや弱気の流れに変化しています。また、9/14(×9/15訂正)の日足が21日移動平均線(77.40に位置)にぶつかって押し戻されており、新たな下値リスクが生じた状態です。一方で、現状は76.00-10、75.40-50に日足の強い下値抵抗があり、これを下抜けて来ないと下値余地もまだ拡がり難い状態です。一方、日足の上値抵抗も76.60-70にありますがこれを上抜けて来ないと上値余地も拡がり難い状態です。
直近の週足は陽線を繋げられずに陰線引けとなり、上値を切り下げる流れに変化が認められません。今週はこの流れを受けて下値トライの動きが強まっており、この足が6/24に付けた72.53を起点として下値を切り上げて来たサポートラインを下抜けかけていますが、76.00割れで越週しない限り、小反発の可能性を残します。週足の上値抵抗は77.40-50にありますが、これを上抜けた場合でも2014年11月に付けた102.84を起点とするレジスタンスラインの上値抵抗が83円台前半に、2015年6月に付けた96.20を起点とするレジスタンスラインの上値抵抗が81円台半ばに位置しており、これらを上抜けて越週しない限り、中・長期トレンドは大きく変化しません。今週足の下値抵抗は75.90-00にあり、急落にも繋がり難いと見られますが、下値リスクがより高いので油断できません。31週、62週移動平均線は79.95と83.34にあり、中・長期トレンドは豪ドルの戻り売りを支持しています。
豪ドル/円【週足】
(9/14現在31週移動平均線は79.95に、62週線も83.34にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れ)
オーダー/ポジション状況
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