NZドル、豪ドルとのパリティ(等価)へ?
乳製品価格の回復でニュージーランド強含み、対豪ドルでパリティに接近
乳製品価格の回復でニュージーランドドルが強含んでいます。
9月6日に行われたGDT(Global Dairy Trade)による乳製品の入札の結果プライスインデックスは前回に比べ7.7%上昇、これで一ヵ月半、三回連続の上昇となりました。
この結果を受けてニュージーランドドルは対ドルで先週0.745を上回る水準をつけ、対豪ドルでは久々に1.02台に入っています。
これを受けニュージーランドのキー首相は記者会見で、最近のニュージーランドドル高は基本的にはファンダメンタルズを反映したもので、乳製品価格の回復が支えている。国民はこれまで何度もぎりぎりまで行っていながら達成できなかったオーストラリアドルとの「パリティ(等価)パーティ」のシャンペンを開ける寸前だと述べています。
2015年には1.0021までいって達成できず
オーストラリアドルとニュージーランドドルは地理的、経済的な結びつきが深いことから、他の通貨に対しては比較的同じような動き方をすると見られていますが、鉱工業主体のオーストラリアと乳製品が輸出の大きな割合を占める農業国のニュージーランドではそもそも経済の構成がまったく異なっています。
今回中国の需要回復と、国内の生産調整で乳製品価格が急速に回復を見せていることからA$/N$相場が急速に1.0に接近しているものです。
A$/N$は2015年に一度1.0021にまで接近しましたが1.0を割ることなく再びニュージーランドドル安に離れていった経緯があります。
パリティに接近しても介入は無しか?
キー首相は「多くのニュージーランド人はもう少しニュージーランドドルが安いほうが好ましいと考えている」とも述べていますが、それはそれとして史上初となるパリティ割れをやはり一度は期待している様子です。
また、同首相は「介入はものすごく効果のあるツールとは考えない」として、パリティに向かう為替相場への介入に否定的とも取れる考えを示しています。
9/12 18:40 A$/N$ 1.0279
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