米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利記者発表
今週水曜日開催されたFOMC金融政策会合の記者発表要旨が公表されました。金利面では0.5%の利上げ実施及び利上げ姿勢の継続、FRB保有資産縮小は6月1日から開始とし、ほぼ事前の予想通りになりした。但し、市場は先行きの大幅利上げ期待(次回会合で0.75%)の思惑を持っていましたが、FRB議長が次回以降についても0.5%が議題と発言し、やや利上げペースが下がるとの見込みでドル売りとなりました。
(1)FOMC声明文記者発表要旨
第一四半期に全般的な経済活動は下がったものの、家計支出や企業の固定投資は強いままであった。最近数ヶ月の雇用増加は堅調に推移し、失業率は大幅に下がっている。パンデミックに関連して供給と需要の不均衡や、エネルギー価格の一段高、より広範な価格圧力を反映して、インフレは依然として上昇している。
ロシアによるウクライナへの侵攻は途方もない人的・経済的苦難を引き起こしている。米国経済への影響は非常に不確実である。侵略とそれに関連する出来事は、更なるインフレ圧力を生み出しており、経済活動に重く圧し掛かるだろう。加えて、Covidに関連した中国でのロックダウンが供給チェーンの混乱を悪化させそうである。委員会はインフレリスクに非常に注意を払っている。
委員会は長期に亘り、最大雇用と2%のインフレ目標達成を目指している。金融政策スタンスを適切に強固にすれば、委員会はインフレ2%目標や、労働市場を強いままに出来ると予想している。これらの目標を支援するため、委員会はFFレートの目標レンジを0.75〜1.00%に引き上げることを決定した。目標レンジの継続的引上げが適切であると予想している。加えて、国債、機関債、不動産担保証券の保有縮小を6月1日から開始することを決定した。詳細はこの声明と合わせて発行された「FRBバランスシートサイズの縮小計画」に記載されている。
金融政策の適切なスタンスを査定するにあたり、委員会は入手する情報や経済見通しの影響を引き続き監視していくつもりである。委員会は、もし委員会目標達成を妨げるリスクが生じたなら、金融政策スタンスを適切に調整する準備をしている。委員会の査定は、公衆衛生、労働市場の状況、インフレ圧力やインフレ期待、金融および国際情勢に関する分析を含む幅広い情報を考慮にいれる。
金融政策に対する投票:パウエル議長、ウィルアムズ副議長、マイケル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、ジェームス・ブラード、エスター・ジョージ、パトリック・ハーカー、ロレッタ・メスター、クリストファー・ウォラー(全員賛成)。
パトリック・ハーカーは今回の会合では代理投票者です。
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
下記はCMEのFEDwatchです。今回のFOMC会合前後の推移ですが、市場の先行き利上げ予想が下がっています。利上げ見込み中心値が9月会合では2.50%〜⇒2.25%、11月が2.75%〜⇒2.50%、12月が3.00%〜⇒2.75%へと0.25%低下しています。次回6月中旬の会合まで、この数値の動きを見たいと思います。
尚、Dの3.25%〜は1.1%、Eの3.25〜は12.1%、3.50%〜は1.1%になっています。
尚、Iの3.00%〜は8.0%、Jの3.00%〜は41.7%、3.25%〜は10.4%、3.50%〜は0.6%
になっています。
次回FOMC会合は6月15(水曜日)に予定されています。
(2022年5月6日9:00 1ドル=130円30銭)
オーダー/ポジション状況
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