豪ドル/円、上値余地が限られる可能性。94.40超えで終えれば一段の上昇へ。
4月14日に発表された豪3月の失業率は4.0%、雇用者数は+1.79万人と市場予想の3.9%、3万人にいずれも届きませんでした。しかし、失業率は13年ぶりの低水準となり、改善傾向が続いています。また、雇用者数もフルタイムが+20,500人で、パートタイムの減少が市場予想の下振れ要因となっています。豪ドルは発表直後に、対米ドル、対円で小幅下落しました。為替市場は欧米の金融政策を注視しており、FRBの継続的な利上げ観測でドルは全面高、一方欧州は露・ウクライナ情勢の長期化懸念で経済への悪影響が懸念されており、ECBは金融政策を現状維持としています。また日本は緩和政策を維持する構えで、日米欧の景況感格差、金利差拡大で円の独歩安の流れは変わっておらず、こうした中で、豪ドルは対米ドルでは上値の重い展開となっていますが、対円では堅調に推移しています。
チャートを見ると、日足は1/28につけた80.37を直近安値として下値を切り上げる流れを維持しており、85円台に乗せたところからは新たな上昇トレンドに入っています。一方で94.00-10、94.30-40に強い抵抗が出来ており、これらの抵抗を上抜けて終えるまでは、上値余地も拡がり難い状態です。日足の上値抵抗は93.70-80,94.00-10,94.30-40に、下値抵抗は93.00±10銭、92.50-60,92.00-10にあります。92円割れで終えた場合は短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻して下値リスクがやや高くなります。21日、120日、200日移動平均線は、91.75,84.35,83.18に位置しており短期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持しています。
一方直近の週足を見ると、実体が小さく上ヒゲのやや長い陽線引けとなりました。先週の寄せ線で一呼吸置いた後で、再度上値トライの動きが強まりましたが94円台乗せには2週連続失敗しており、上値余地が限られ易い形となっています。週足ベースで見た上値抵抗は94.00-10, 94.40-50に、下値抵抗は92.50-60,92.00-10,90.70-80にあります。直近高値94.32を上抜け、94.50超えで越週すれば週足の形状が改善して一段の上昇に繋がり易くなります。逆に、92円割れで越週した場合は短期トレンドが変化して、下値リスクがやや高くなりますが、90円割れで越週しない限り、調整的な下げの範囲内となります。31週、62週移動平均線は83.94と83.42に位置しており、中期トレンドをサポートしています。
4/14現在、31週、62週移動平均線は83.94と83.42にあり短・中期トレンドをサポート中。
オーダー/ポジション状況
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