シカゴポジション(CME)329
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年04月05日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションは米ドルに対してまちまちの動きでした。豪ドルとユーロは米ドル売り、NZと円は米ドル買いになっています。全般的には持ち高調整気味での動きに留まりました。さて、豪ドルですが、やはり損切りをしてきました。締日が豪ドル高値0.7663を付けて、NY終値では0.7579でしたので、上ヒゲ長い線となり、全部損切りしなくて結果オーライの形です。過去のポジション積み上げからみたショートの持ち値がベストで0.73〜74ですので、この水準からやれやれで手仕舞いするのか、再度一段安と見ていくのかとなります。豪ドルショート期間が長くなっているので前者と思いますが、当面は明日締日で目安となる5万枚のショートを回復しているのかを見ます。NZドルは相場観を持っていません。損切りしてからまだ4週間目ですので、このまま様子見になると思います。
ドル円は目安となる10万枚で、先週は小休止になりました。5日の締日迄には相場が121円台Lowまでありましたが、ほとんどポジションを動かしていないので、その時点では再度125円を超えていくドル高を見ていないことになります。現在はその125円に絡みまで戻っているので、明日の締日で、もし12万枚を越えるロングにしていれば、そのまま次の目安である15万枚までは積み上げると思います。その場合はドル先高観を維持し、一段のドル上値を見ていることになります。その意味で、次週のポジションはシカゴの相場観を測る週になりそうです。ユーロは一度損切りしましたが、シカゴはユーロ先高観を捨てていない様です。まだポジションをスクエア方向にひっくり返せる枚数ですが、現状では直近底値の1.08台でゆっくりとロングを積み上げています。目安となる5万枚越えまで積み上げてくるのかを見ます。
先週のシカゴは、ロングは僅か100枚減、ショートも僅か600枚増で、ネット700枚のショートポジション増となりました。まだネットで1,600枚のショートですので、シカゴの相場観はありません。オセアニア通貨の括りから、豪ドルのポジション次第になりそうです。チャートを見ると、赤のNZドル安トレンドライン0.6730〜0.7080内で先週の締日にザラ場高値0,7035、終値0.6947になり、レンジ上限近くまで上値トライがあったものの、終値では心理的抵抗線である0.70も維持できませんでした。一方で、年初底値からの黒のサポート0.6760を守り短期ではNZドル高を継続しています。現在のスポットは黒のサポートラインに近いので、明日の締日で守られるか否かを確認します。
さて実際の相場は、短期のNZドル高トレンドライン0.6840〜0.7040レンジの上限(高値は0.7035)に達してから、現在は下限を切れ掛けています。年始底値からのサポートが0.6780〜90にあるので、現在はここまでの下押しの可能性を残しています。万一、0.6780未満で終わると、NZドル上げが終了します。この場合は0.6730〜40、0.6700方向へのトライになります。但し、今週NZ中銀の金融政策が13日に予定されており、今回も連続となる0.25%の利上げが予想されているので、これを前に突っ込めるかとなりそうです。尚、上値は0.6880〜90、0.6920〜30、0.6960の順に抵抗線あります。(1NZドル=0.6834米ドル、4月11日14:20)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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