シカゴポジション(CME)327
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年03月22日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションはユーロを除き米ドル買いになりました。豪ドルは相場が豪ドル高になりましたが、売り上がっています。取り敢えず最初の目安である5万枚ですので、一度様子見するかもしれません。かなり長期間に亘る豪ドルショートですが、依然として豪ドル先安観を捨てていません。そしてショートのコストは悪くなっているので、このままいくとユーロやNZドルの二の舞(損切り)になる可能性があります。その場合には豪ドル一段高が想定されます。
NZドルはまだ方向感ありません。2週前に軽いNZドルロングに引っくり返しましたが、そのポジションを手仕舞いしています。総枚数で7,500枚も減らしているので、完全に様子見となっています。これまで同様にオセアニア通貨が同じポジション方向になるとトレンド形成とみています。その意味では、豪ドルのショートキープにより、NZドルもショートに切り替えてくる可能性もあり得ます。ドル円はドルロングを増やしてきました。先回締日は120円80銭のNY終値でしたので、明日の締日では一段とロングを増やしている可能性があります。目安となる10万枚になると、相場が一度止まり、ポジション調整になる可能性が出てきます。今週末にポジション確認をしたいと思います。
ユーロはまだ目安となる5万枚にはほど遠いので、相場の方向性は出ていません。しかしながら、軽めとは言え再度ユーロロングを積み増しているので、ユーロ高の相場観を維持しています。相場は直近底値(1.08)に近い水準ですので、そこまではロングを積みます意向と思われます。新安値を更新した場合にどうなるかを見たいと思います。但し、ウクライナ問題がある程度解決されるとユーロロングにしてくる可能性は高まります。
先週のシカゴは、ロング4,300枚減、ショート3,200枚減で、ネット1,100枚のロングポジション減となりました。前々週にポジションをひっくり返したものの、積み上げには至らず、まだ様子見になっています。豪ドルはショートを積み上げたので、NZドルの方向性は出ないと思います。チャートを見ると、赤のNZドル安トレンドライン0.6750〜0.7100の上限に一層近づいています。先週、レンジ下限に近づいた場合にNZドルロングを増やすか否かとしましたが、16日の0.6823が週間の底値で、ほぼ一本調子にNZドル上げとなったので、シカゴは利確した動きになった模様です。今週はもし0.7000越えになった時のポジションを見たいと思います。再度ショートに切り返せば、オセアニア通貨先安観で足並みが揃うことになります。
さて実際の相場は、短期のNZドル高トレンドライン0.6745〜0.6940レンジの上限を上抜け、0.6990までトライし、現在は上記レンジの上限付近でサポートされた形になっています。心理的壁である0.70にはタッチできずに小反落しています。もう1本抵抗線を引くと0.6745〜0.7010レンジになり、やはり0.70が上値目途になります。明日の締日にこの0.6940が守られるか、下抜けるかを見ておき、前者なら0.7010方向、後者なら0.6870〜80方向の下押しをみておきます。特に後者になった場合にシカゴがロングポジションを積み増してくるかを見たいと思います。(1NZドル=0.6933米ドル、3月28日15:00)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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