3月NY連銀製造業景況指数の予想
本日、3月NY連銀製造業景況指数(NY)が発表されます。前回2月は予想を下回る結果になり、1月のマイナス(▼0.7)からはやや回復しました。発表後の相場は115円90銭付近から30銭程度売られましたが115円61銭でNYは引けています。
今回のNYの予想数値もあまり芳しくなく、予想は6.1で、レンジを見るとマイナスから上限は20近くまでのプラスになっています。下図@を見るとオレンジ色の移動平均線は好悪判断のゼロに近づき、製造業の先行き状態がかなり悪化しています。供給混乱による先行き懸念ならまだ一時的要因になりますが、2月下旬からはウクライナ情勢も絡んできているので、世界経済鈍化懸念も生じているので、このトレンドが継続すると米景気回復に水を差す可能性が高まります。
ご参考までに、アトランタ連銀GDPナウは2022年第1四半期GDPが前期比年率+0.5%(3月8日現在)で、前週の0.0%からはやや伸びていますが、ここまでは非常に冴えない数値になっています。
(今回発表予想)2022年3月15日9時00分現在予想
@NY連銀製造業景況指数(青)と移動平均(オレンジ)
青の矢印は今回予想
赤はゼロ
緑は過去の移動平均線高値で24付近
下図AのISM製造業との比較では、〇印にあるようにNY>ISMになると時間経過で、いずれ双方が下がるパターンになっています。今回予想通りならオレンジ色のNYは大きく下がっており、青のISMも追随する可能性あります。製造業の先行き鈍化懸念があります。
AISM製造業景況指数とNY連銀製造業景況指数の3ヶ月移動平均線
(NY連銀製造業景況指数は3月予想値を加味した移動平均線)
尚、同時刻に米2月卸売物価指数(2022年3月15日9時00分現在予想)が発表されます。
下図はドル円の週足チャートです。昨年初底値からのサポートA(=113円90銭)に支えられてドル高となっています。先週B(=116円40銭)のトリプルトップ抜けを達成してから上げ足を速めています。このドル高が取り敢えずどこまで行くかを見ると、Aから平行に上げたC(=118円85銭)、一段上げのD(=120円40銭)が目安となっています。下値は今週初に窓空けしたE(=117円29銭)がポイントになっています。
明日は注目のFOMCで、パウエル議長発言で利上げ実施は既定路線になっており、その上げ幅が最低の0.25%なのか、0.5%まであるのかが注目されています。
今日発表の指標は上記のNY、卸売物価、明日はFOMC前に小売売上高、などが予定されており、ウクライナ問題勃発から指標次第ではスタグフレーション懸念も想定される可能性あるので、仮にFOMC前の指標が無視されても、その動向は十分ウォッチした方が良いかと見ています。
(2022年3月15日10:55、1ドル=118円39銭)
オーダー/ポジション状況
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