米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利議事要旨(22/1/27)

昨日開催されたFOMC金融政策会合の記者発表要旨が公表されました。

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利議事要旨(22/1/27)

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利議事要旨

(会合は2022年1月25・26日開催分)

昨日開催されたFOMC金融政策会合の記者発表要旨が公表されました。全般的に従前の予想通りの内容になりました。金利面では全て据え置きとし、次回FOMC開催の3月に利上げの可能性、テーパリングは予定通り3月に終了となっています。また、別紙で、バランスシート縮小はFFレート引き上げプロセスが始まったあとに実施するとしています。
尚、これまで冒頭にあった文言「FRBはこの困難な時期に、米国経済を下支えするためにはあらゆる手段の手立てを使うことを約束する。それによって最大雇用と物価安定目標を促進していく」の記述が無くなりました。

FOMC声明文記者発表要旨

経済活動や雇用を示す指標は引き続き強くなっている。パンデミックにより悪影響受けたほとんどの部門はここ数ヶ月で改善したが、新たなCovid-19症例の急激な増加に影響を受けている。雇用増はここ数ヶ月間堅調であり、それに連れて失業率は下がった。パンデミックや経済再開に関連した需給の不均衡は、引き続きインフレが高い水準にある要因となっている。全般的な金融情勢は、経済を支える政策手段や家計・企業への信用供与を反映して、緩和的なままである。

経済の道のりは依然としてウィルスの経過次第の状況が続いている。ワクチン接種の進展や供給制約の緩和が、インフレ低下は勿論のこと、経済活動や雇用の継続的増加を支えると予想されている。ウィルスの新たな変異種を含め、経済見通しに対するリスクは残っている。

委員会は最大雇用と長期インフレ目標2%の達成が求められている。これらの目標を支援するにあたり、委員会はFFレートを0〜0.25%の目標レンジで維持することを決めた。2%以上のインフレや強い労働市場の中、委員会はFFレートの目標レンジを近いうちに引き上げることが適切であると予想している。委員会は引き続き純資産購入の月々のペースを引き下げ、3月上旬に終わることを決めた。2月の始めから、委員会は少なくとも月々200億ドルの国債、月々100億ドルの不動産担保証券の保有増になる。FRBの継続的な債券の購入と保有は引き続き市場機能や緩和的金融市場情勢を円滑にすることを促進するだろう。それにより家計や企業への信用供与となる。

金融政策の適切なスタンスを査定するにあたり、委員会は経済見通しに対し入手する情報の含みを精査続けることになる。委員会は目標達成の妨げになるリスクが起きた場合には、金融政策を適切に調整していく準備がある。委員会の査定は幅広い情報を考慮した上で行われ、この中には公衆衛生、労働市場、インフレ圧力やインフレ期待、あるいは金融や国際情勢の進展具合も含まれる。

金融政策に対する賛成者:パウエル議長、ウィルアムズ副議長、マイケル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、ジェームス・ブラード、エスター・ジョージ、パトリック・ハーカー、ロレッタ・メスター、クリストファー・ウォラー(全員一致です)尚、パトリック・ハーカーは今回の会合で代理メンバー−として投票している。
(以上)
 (注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。

尚、FRBのバランスシートの保有縮小に関する原則を別紙にて公表しています。その内容の一部を箇条書きにて下記します。

・FFレート目標レンジの変更は金融政策スタンスを調整する主要な手段と考えている。
・委員会は、最大雇用と物価安定目標を促進して上で、バランスシート規模を縮小するタイミングとペースを決定する。委員会はFF金利の目標レンジを引き上げるプロセスが始まったあとに、バランスシートの縮小が始まると予想。
・委員会は経済や金融情勢を踏まえて、バランスシートの規模を縮小する仕方の詳細を調整する準備がある。

以上は「Principles for Reducing the Size of the Federal Reserve’s Balance Sheet」が出所です。和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。

昨日の為替市場はFRBの引き締めスタンスに、米金利高からドルが買われました。
下図はドル円の日足チャートです。昨年9月底値からのサポートA(=115円20銭)を下抜き、年始高値からの抵抗線B(=115円20銭)もAと同じ水準にあります。昨日のFOMCでラインC(=114円20銭)の抵抗線を上抜けたので、目先はドルの戻り高狙いで、AとBの抵抗線を狙う構えにあります。もし越えた場合は年始のダブルトップである116円30銭〜40銭方向になります。一方で上値を止められるとC、更にダブルボトムで止まったD(=113円50銭)、更にE(=112円60銭)辺りが次の下押し水準になります。
今日の米4QGDPやFOMCの資産縮小議論でNY株がどの様に受け止めるのかが重要になりそうです。

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利議事要旨

(2022年1月27日11:15 1ドル=114円50銭)

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