シカゴポジション(CME)317
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年01月11日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
シカゴは上記4通貨に関しまちまちの動きになりました。オセアニア通貨は、豪ドルショートを積み増し、前回10月時に最大時よりも増やしてきました(下図チャートの青の横線)。ここからポジションを減らしてくるか、10万枚乗せになるかの分岐点になりそうです。NZドルは変わらず目安の1万枚前に足踏みしています。豪ドルもNZドルも締日以降にオセアニア通貨高となり、来週、明日締日のポジションで売り上がっているか否かで判定したいと思います。従来なら両通貨共に売り上がりですが、豪ドルの場合は昨年10月末に高値0.7550付近を付けた後、その後の豪ドル安で11月末(スポット0.7123付近)にはネット6万枚付近までポジション手仕舞いしています。そこから再度今回の枚数までショートを積み上げています。年末に0.70までの底値から少しずつ売り増した形です。
従い12月以降は0.70〜0.72レンジでしたので、ショートのコストは悪化しています。まだ平均コストは利に乗っていると思いますが、シカゴが思っているほど豪ドルは下落していません。NZドルは持ち値コストはアゲインストしていると思います。今後はシカゴのショートカバーを念頭におきます。
ドル円は円ロングを手仕舞いして、ドルロングを25,000枚程度増やしています。前回締日までの1週間レンジが115円05銭〜116円24銭ですので、円ロング損切りしており、締日以降は更に円高となっているので、明日の締日ポジションは重要になります。これでドルロングを減らしてくれば、次の大きな押し目までドル買いは様子見となりそうです。ユーロはまだスクエアですが、小幅ユーロロングに切り替えています。今後も積み上げるか否かを見ます。最低でも5万枚が目安になります。昨年はドル中心の相場展開になりましたが、もしユーロがロングを積み上げてくると、他の3通貨のドル高相場観にも影響が出てくると思います。
シカゴはロング200枚減、ショート1,900枚増で、差し引き2,100枚のネット豪ドルショート増になりました。昨年10月5日締日最大の89,979枚のネットショートでしたので、今回はそれを越える枚数になりました(チャートの青の横線)。これで当面はここから新たな積み上げするか、手仕舞いするかになります。上述の様に、豪ドルのショートコストが前回10月よりも悪くなっているので、昨年12月底値の0.70割れを越える相場観が持てないと一度手仕舞いしてくると思われます。チャートを見ると、レンジ幅広い黒のトレンドラインは0.7070〜0.7610にあり、中のもう1本は0.7240辺りですので、明日の締日で0.7240〜0.7610レンジに回帰するとショートカバーの可能性が高くなりそうです。
実際の相場は、ザラ場で切れていた0.7160のサポートラインを終値で守り切り、新たに下ヒゲで結ぶと0.7155にサポートラインが出来ています。トレンドライン上限は0.7330にあり、先週高値0.7315はそのラインに当たり反落しています。暫くは0.7155〜0.7330で推移することになります。下限を切ればシカゴは一安心になりますが、明日の終値ベースで0.7240を越えないことが重要で、越えた場合に0.7330が次の抵抗線になります。尚、レンジ内のサポートは0.7180、0.7155の順にあります。上値は0.7290〜0.73が強い抵抗線になっています。(1豪ドル=0.7209米ドル、1月17日13:45)
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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