米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)
昨日(12日)、FRBからベージュブックが公表されました。以下はその内容となっています。地区連銀は12地区で構成されており、報告内容期間は2022年1月3日以前までとなっています。内容的には前回と比較し、大枠では変わりなく、供給混乱や労働不足により物価圧力が掛かっているとしています。但し、今回はオミクロン株の拡大によりサービス部門に影響がでていると指摘しています。そのオミクロン株は軽症との見方もありますが、今後も影響がどの様にでてくるかを注目したいと思います。
全般的な経済活動
米国の経済活動は2021年の最終週まで緩やかな伸びで拡大した。多くの地区での聞き取りで
は進行中の供給チェーンの混乱や労働不足により、その伸びが制約され続けていると指摘している。伸びは緩やかだけれども、材料や仕入れの需要、あるいは労働者の需要は企業の間で引き続き高まっている。借入は、商業不動産業者主導により、年末に向けてやや上昇した。消費支出はオミクロン株の急速な拡大を前にして、堅調なペースを続けている。ほとんどの地区は、ここ数週間に新たな症例が増加したことで、レジャー旅行、ホテル稼働率、レストランの得意客などが突然下がったことを指摘している。全般的には楽観的見通しが高いままだが、幾つかの地区では、今後数ヶ月に亘る成長期待が、ここ数週間で幾分冷えたことを引用している。製造業部門は全国的に拡大を続け、成長ペースは地区により違いがある。輸送部門の全般的な活動は適度なペースで拡大した。農業収入は2021年を通して上昇した。幾つかの地区では干ばつにより農業の状況が損なわれた。
雇用と賃金
雇用はここ数週間緩やかに伸びた。しかし、多くの地区での聞き取りでは追加雇用者への需要は依然強いと報告している。求人数は増加したが、全般的な給与の伸びは絶え間ない労働不足で制約された。労働市場のタイトな状況は全国的に賃金の伸びを牽引した。幾つかの地区では賃金以外の手当に関連し、労働コストの追加支出の伸びが高まった。多くの聞き取りでは低熟練労働者の賃金の伸びがとりわけ強かったと指摘している。その報酬の伸びは、業界全体、労働者の人口統計、地域全体を見て、歴史的な平均を大きく上回ったままである。賃金上昇に加え、多くの聞き取りでは業務需要の調整を行ったと指摘している。例えば、パートタイム労働者への対応、資格取得条件の調整などである。これにより応募者を引き付け、既存労働者の維持を図っている。
物価
ほとんどの連銀地区での聞き取りでは、物価の堅調な上昇を消費者に転嫁していると報告している。しかし、幾つかの地区では、物価上昇はここ数週間経験した強いペースからはやや速度を落としていると指摘している。卸売段階や原材料の価格は、幅広い産業、ほとんどのサービスプロバイダー、あるいは生産者への価格圧力に寄与した。多くの聞き取りでは、高い仕入れコストが現行の供給チェーン混乱に起因しているとしている。幾つかの地区では、調達コストはまだ上昇しているものの、輸送のボトルネックがここ数週間安定してきたと報告している。現行の労働不足とそれに関連する賃金上昇が企業へのコスト上昇に加算されている。
(各地区のハイライトは略)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。(上記出所:FRB HP)
下図は少し長めのユーロドル日足チャートです。昨年5月高値からの抵抗線A(=1.1740)、6月初高値からの抵抗線B(=1.1445)でユーロ安の流れになっていましたが、昨日はヒゲだけBを上抜けた形になっています。まだ完全に抜けた形ではありません。直近底値からのサポートラインC(=1.1270)とそこから平行に上げたラインD(=1.1470)で緩やかなユーロ高トレンドになり、昨日は上限となるDにタッチする手前まできています。今週はこのBとDの1.1445〜70が上値目途で、ラインBは下がっているので、このままいけば上抜けになります。その場合はDを勘案しながら、かつての横サポートE(=1.1530)が次に目安になりますが、短期では抵抗線抜けになっているので、暫くユーロが強くなります。一方、もしBとDで止まればC方向への調整になります。明日は米小売売上高や鉱工業生産指数などが控えているので、10年債金利と株価への影響見ながら、BとDを抜けるか否かを見たいと思います。
(2022年1月13日13:00、1ユーロ=1.1442ドル)
オーダー/ポジション状況
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