NZ/円、短期は“NZやや強気”。78円台に乗せて越週すれば一段の上昇へ。
今週はNZ独自の材料はありませんでしたが、週初に高まっていたオミクロン株の感染拡大による景気先行き不透明感は、米製薬会社が追加接種の有効性を証明したこと、経口薬が承認されたこと、重症化リスクが低いとの複数の調査結果等を受けて、リスク回避の動きが後退、リスクオンの動きが台頭し、ドルの売り戻しとともに円の全面安の展開となっています。こうした中で、NZドルは対米ドル、対円で上値トライの動きが強まっています。
チャートを見ると、日足は、12/3に付けた75.97を直近安値として反転、上値余地を探る動きが強まっています。現状は78円台に実体を乗せきれていませんが、日足の上値抵抗である78.10-20を実体ベースで上抜けて終えた場合は、短期トレンドが“NZ強気”に変化して一段の上昇に繋がり易くなります。一方下値は、12/3の75.97と12/20に付けた76.03で短期的な二番底を形成しており、76円を割り込んで終えない限り、下値余地が限られ易くなっています。日足の上値抵抗は78.10-20,78.50-60,79.00-10に、下値抵抗は77.50-60,77.00-10,76.40-50にあります。21日移動平均線は77.18にあり、これをしっかり上抜けて、短期トレンドは“NZやや強気”に戻していますが、120日、200日線は78.09と78.07に位置しており、これらを上抜けきれておらず、下値リスクを残しています。
一方直近の週足は、上ヒゲがやや長く実体の小さい陰線引けとなり、上値トライに失敗した形で越週しましたが、今週は下値を攻めきれずに反転、上昇に転じています。現状は前週の上ヒゲ部分を上抜けた位置で推移しており、陽線で切り返す可能性が高い状態ですが、週足の上値抵抗が78.00-10にあり、これを実体ベースでしっかり上抜けて終えるまでは上値余地も拡がり難い状態です。78円台にしっかり乗せて越週した場合は“NZ強気”の流れに戻して来週以降一段の上昇に繋がり易くなります。この場合でも80.10-20に一段と強い上値抵抗が控えており、簡単には上抜けないでしょう。週足ベースで見た上値抵抗は78.00-10,79.00-10に、下値抵抗は77.00-10,76.50-60にあります。31週移動平均線は78.07にあり実体ベースで上抜けておらず、下値リスクを残した状態ですが、62週線は76.70にあり下値抵抗として働いています。可能性が低いと見ますが、76円割れで越週した場合はトレンドが変化して下落余地が一段と拡がり易くなります。
12/23現在、31週移動平均線は78.07にあり、これを上抜けきれていないが、62週線は76.70にあり下値抵抗として働いている。
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