シカゴポジション(CME)310
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション
(単位:枚)(2021年11月23日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、4通貨共に米ドル買いになりました。オセアニア通貨は一段の米ドル高となった中で、NZドルはポジションがほとんど変わらず様子見でした。ネット枚数を1万枚以上キープしているので、まだNZドル先高の相場観を維持しています。これに対し、豪ドルはシカゴの相場観通りに豪ドル安になりましたが、ポジションはやや豪ドルショートを積み上げた形で、両サイドを膨らませています。ここからの一段安をあまり見ていない可能性あります。実際の相場は先週の締日終値から80ピップスも豪ドルが下がっているので、今日の締日で豪ドルショートを膨らませていないか、あるいはNZドルの損切りを実施していないと、オセアニア通貨の括りから、一度底打ちの可能性も視野に入れておく必要がありそうです。
ドル円は4,000枚程度ドルロングを積み上げていますが、締日の終値が115円14銭と非常に上手くポジションをキープしていました。しかしながら、金曜日にオミクロン株の世界拡散懸念にドルは大きく売られたので、今日の締日のポジションをウォッチしたいと思います。ドルロングのキープ期間が長いので、ポジションが減っていれば、一度ドル高からの調整が入り易くなります。ユーロはまだ目安の5万枚に達していないので、この枚数ではいつでも引っくり返しができます。
先週のシカゴは、ロング1,400枚増、ショートも1,400枚増で、ネットポジションは変わらずとなりました。ロングの持ち値を0.6860絡み付近としましたが、遂に持ち値をやや下回ったと思われます。豪ドルが底打ちしないなら、このままNZドルも連れ安の可能性ありますので、買い下がりするのか、損切りするのか、今後2〜3週で結論が出そうです。チャートを見ると、赤のNZドル安トレンドライン0.6780〜0.7130の中央まで下がり、このレンジ間の黒のサポートが0.6920にあり、先週締日の終値0.6947はサポートを維持しましたが、現在のスポットは100ピップスも下抜けています。今日の締日でそこまで回復するのはかなり厳しいと思います。また、〇印にある様にNZロングを積み上げてくるかをウォッチしたいと思います。
さて実際の相場は、今年8月中旬の底値(0.6805)からのサポート0.6920〜30を切り、金曜日にザラ場0.6787まで下がりましたが、終値では0.6824でしたので、ほぼ8月とダブルボトムを見て良いと思います。また2020年9月に底値からNZドル高になった時の戻り高が0.6795付近でしたので、0.6790〜0.6810ゾーンが強いサポートになっています。従い今日以降0.6780未満のNY終値になると一段安トライになります。次の目途は0.6710〜20付近にあります。上値は0.6930を越えて終わらないとNZドル安のリスクを残したままです。(1NZドル=0.6828米ドル、11月30日13:45)
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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