シカゴポジション(CME)309
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年11月16日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、気迷い状態のユーロを除き、ドルに対しては売りとなりました。但し、小幅の動きに留まりました。まず豪ドルと円は利益確定のドル売りで、相場観は豪ドル先安・円先安の流れを維持しています。一方でNZは押し目買い継続で、NZドル先高観を全く変えていません。ユーロは動けずとなりましたが、先週は締日翌日にユーロが急落し、その後は日々100ピップス以上の上下を繰り返しているので、明日の締日ポジションは新たな相場観を作ったのか注目したいと思います。ユーロショート拡大なら、この先はかなりのユーロ下値を見ていることになります。押し目を拾えば底値付近にいるとの相場観ですので、今後2〜3週程度でネットポジションが5万枚近くに膨れあがるかをみます。ドル円のドルロング期間が長くなっているので、もしユーロショートを目指すポジション造成なら、ドル円もドルの一段高を見ておいた方が良いと思います。
シカゴはロング6,900枚増、ショート4,600枚増で、差し引き2,300枚のネット豪ドルショート減になりました。先週締日は3週続けての豪ドル安となり、現在のスポットも更に豪ドル安ですので、ポジション手仕舞いの動きを継続しています。これで7週連続の買い戻しですが、10月第1週のネット約9万枚ショートから1/3程度ポジション調整しています。このまま買い下がれば豪ドルショートのポジション解消に向かう公算が高くなりそうです。当面の目安は5万枚未満になるかを見ます。チャートを見ると、黒の豪ドル安トレンドラインは0.7260〜0.7670付近にあり、先週の締日終値は0.7302で、現在のスポットはこの下限を切れてきています。明日の締日で戻せるのかをみます。
さて、実際の相場は0.7210〜0.7320で下降ウェッジを形成しています。今年8月底値からのサポートは先週金曜日に切れてしまい、豪ドル一段安狙いになっています。従いまして、ウェッジ下限を切ってくると0.7170、0.7100〜10のサポート狙いとなります。後者は8月底値のダブルボトムにあたります。ここを維持できるか否かを見たいと思います。万一切れた場合、シカゴは豪ドルショートをキープしていく可能性が高まってくると思います。上値は0.7400台に乗せて終わらない限りは豪ドル安継続になります。そしてシカゴがNZドルをどこまでの押し目を買ってくるのかもオセアニア通貨の括り(NZドル内の豪ドル対NZドル)で見たいと思います。(1豪ドル=0.7238米ドル、11月22日10:55)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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