織込み材料のないユーロは要注意(2016年8月第四週)

ユーロ主体

織込み材料のないユーロは要注意(2016年8月第四週)

ユーロ・ドル:8月15日からの先週

15日は、前週末の引けの1.1164で始まり、直後にやや下押しして1.1153をつけました。これが15日の安値となりました。その後は穏やかにじりじりと上昇を続け、15日高値の1.1204まで上伸、その後はやや下押しした後、1.1183で引けました。

16日は、前日引けの1.1183で始まり、直後にやや下押しして1.1176をつけました。これが16日の安値となりました。その後は公表されたFOMC議事録で予想ほどタカ派とならずドル売りが再燃・ユーロの買いとなり、一気に16日高値の1.1322まで上伸、その後はやや下押ししてもみあい、やや下押しした後、1.1278で引けました。

17日は、前日引けの1.1277で始まり、東京時間に穏やかにじりじりと下降を続け、1.1231まで下押ししてそのまま横ばいもみ合いでNY時間まで推移するも、NY後半、FRB高官発言でドルの売り買いが交錯し、ユーロドルはまず17日安値の1.1231まで下押しした後、一転17日高値の1.1316まで急伸、その後はやや下押して1.1288で引けました。

18日は、前日引けの1.1288で始まり、直後にやや下押しして1.1283をつけました。これが18日の安値となりました。その後は終日じりじりと上昇を続け、NY時間に18日の高値1.1366まで上伸、その後はやや下押しして1.1353で引けました。ECBが公表した7月理事会議事要旨で、ECB追加緩和の明確な示唆がなかったためユーロの買戻しが加速しました。

19日は、前日引けの1,1352で始まり、、直後にやや上戻して1.1360をつけました。これが19日の高値となりました。その後はこの日はじりじりと下降を続け、欧州時間に入り、

19日安値の1.1303まで下押しした後、この水準でもみ合った後、横ばい推移で1.1323で引けました。

ユーロ・ドル:8月22日からの今週

ユーロの売り持ち高は前週からやや減少

CME通貨先物ポジション状況:8月16日時点
     (8月26日)    (8月9日)    (8月2日)
円      56006    48831      41700 
ユーロ   ▲92508   ▲98399   ▲104103
ポンド   ▲94238   ▲90082    ▲82515
シカゴIMM:投機・投資家筋のポジションで8月2日付けのネットのユーロの売り持ち高は前週からやや減少。
過去最高の買い持ち高は、2007年5月15日 +119,538、
過去最高の売り持ち高は、2010年2月9日 -57,152

シカゴVIX指数:投資家の恐怖心理の度合いを示す指数、
11.34(-0.09)日中高値は12.00、過去最大は2014年の31.06、過去最安は1993年の8.89、直近では2006年の9.39

イエレンFRB議長の講演が注目材料

波乱は予想できるのですが、方向性は不透明なので要警戒です。
ユーロドルは、引き続きユーロ自身の材料が乏しく、
やはり今週もドルの動向次第と見ます。

先週は狭いレンジの中を方向を模索、
8月15日の 1.1153 〜 1.1204
8月16日の 1.1176 〜 1.1322
8月17日の 1.1231 〜 1.1316
8月18日の 1.1283 〜 1.1366
8月19日の 1.1303 〜 1.1360

テクニカルにみると、日足の一目均衡表で
実勢値     1.1323 19日引け
先行スパン2が 1.1263 で下降
遅行スパン  1,1254で上昇
転換線が    1.1217で上昇
基準線が    1.1159で上昇
先行スパン1が 1.1132で下降

予想レンジは、1.1100~1.1450


実勢値は、先行スパン1と2に加え、基準線と転換線も上抜けています。
足元の実勢値は、基本の5線を全て上抜け上値を探る動きなのですが
実勢値が上値を先行しすぎている点が懸念されます。

大きくは、5月3日の1.1616からの下げのトレンドの中なので
下方向への流れの可能性が依然高いとは想定しますが
足元、26日のジャクソンホールを控え米利上げの後ずれ観測の強まりで
一部には緩和(QE)の継続の観測まで浮上している中
全体的にドルが下値を模索中で、足元はユーロは底堅く推移していると想定します。

予想レンジは、1.1100~1.1450 と見ます。

オーダー/ポジション状況

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