短期は下値余地が限られる可能性(2016年8月第三週)

世界の中央銀行が金融緩和政策による景気の押し上げ効果に頼る中で、ニュージーランド中銀も例外ではなく

短期は下値余地が限られる可能性(2016年8月第三週)

NZ/円、短期は下値余地が限られる可能性。中・長期トレンドはNZ弱気。

NZドルの対米ドルでの上昇基調は継続中

世界の中央銀行が金融緩和政策による景気の押し上げ効果に頼る中で、ニュージーランド中銀も例外ではなく、景気刺激策の一環として8月11日には政策金利を0.25%引き下げ、2%としています。しかし、緩やかな景気拡大基調を持続しているNZ経済には売り材料も乏しく、マーケットは利上げ直後から、材料出尽くし感が台頭してNZの買戻しの動きが強まり、NZドルの対米ドルでの上昇基調は継続中です。しかし、NZ/円については、円の全面高の流れが強く、円高/NZ安基調に変化は見られません。

チャートを見ると、日足は7/12に付けた76.85を戻り高値として上値を切り下げる流れにあり、この日足の上値抵抗は73.50-60近辺にあります。また、これを上抜けた場合でも、2/1に付けた79.39を起点とするレジスタンスラインの上値抵抗が76.00-10にあり、これをしっかりと上抜けて来るまでは、下値リスクにより警戒が必要です。21日移動平均線は73.48にあり、現状はこの下で推移しており下値リスクがより高い状態です。

一方週足を見ると、実体が小さく寄せ線に近い形の足で終えていますが、上値トライに失敗して押し戻されて引けており、反発余地が限られる可能性を示唆しています。一方で、週足ベースで見た強い下値抵抗が72.00-10近辺にあることや、長期的に見ても下値抵抗の厚いポイントでもあることから、72円台を守りきって反発に転ずる可能性を残しています。しかし、2015年4月に付けた92.41を起点とする中期的なレジスタンスラインの上値抵抗が74.60-70に位置しており、75円超えで越週しない限り下値リスクは軽減されません。31週、62週移動平均線は74.82と77.62にあり、中・長期トレンドはNZ弱気の流れにあります。
また、7月足の終値が74.50割れで越月したことにより、2009年2月に付けた大底44.25を起点とする月足のサポートラインを下抜けて終えており、長期トレンドもNZ弱気の流れに変化しています。この結果、今後の戻り局面でも75円台が大きな壁となる可能性が高くなっています。

              NZ/円【週足】

              NZ/円【週足】

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