ドル円100円に接近、日経平均273円安
薄い市場にシステム売買とストップロスで円高加速
お盆休みの続く東京市場ではドル円が再び100円に接近、一時100.15をつける円高となっています。
昨晩も米国時間に発表されたニューヨーク連銀製造業景気指数が市場予想+2.0に対して-4.21と大幅に悪化したものの、原油先物価格が上昇したこともあり、米国市場では株価三指数が揃って史上最高値を更新し、ドル円も101円台前半を中心とした小動きに終始、あまり悪影響はない状況でした。
それが東京市場に入り、ドル円の戻りの鈍さと株価の上値の重さから、午前中ドル円株価ともじり安の展開となり、ドル円は昨日の安値100.92を割り込みました。
これを受け一部のアルゴリズム取引が発動したと見られ、お盆休みの閑散市場の中でもさらに取引の薄い昼休みの時間帯に下げが加速、ストップロスも巻き込んでドル円は一気に100円台前半に下落、株価も後を追う形となりました。
結局日経平均は273円安の16,596円で終了。ドル円も15:40現在で最安値圏に張り付いた値動きで更に下値を探る動きです。
株の上昇には追随しなかったドル円が、下落局面では株の足を引っ張る
今日の東京市場では株価の上昇にはついていけなかったドル円相場が、その下落局面では株価の足を引っ張った形になりました。ただし、円が高くなっているばかりでなく、ドルも他の通貨に対してもほぼ全面安となっておりクロス円での下落率はドル円よりは若干小さくなっています。
海外市場に入ってもドルの下押し圧力は弱まっていないことから一旦は6月24日の英国のEU離脱時以来となる100円割れを試さざるを得ない状況と思われます。
ただ、今回はこの時期にありがちな薄い市場を狙っての投機筋の仕掛けの性格が強く、100円を割り込んだ段階では短期筋の買戻しも出てくるであろう事を前提とすれば、一方向での下落の加速の懸念は薄いのではないかと思われます。
今晩は重要指標多く薄い市場では波乱含み
今晩は17:30に英国のEU離脱投票後の指標としては初の7月の消費者物価指数の発表、21:30から米消費者物価指数、住宅着工件数、住宅建築許可件数、22:15に鉱工業生産、設備稼働率と重要指標の発表がならび、また、深夜1:30からはロックハート・アトランタ連銀総裁の講演も予定されていてこの状況と市場の厚みでは波乱含みです。
序盤の欧州株価指数先物はおおむね軟調に推移。
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