NZ中銀の金融政策結果
0.25%の利下げを実施、キャッシュレートを2.0%に変更
8月11日、大方の予想通りNZ中銀はキャッシュレートを0.25ベーシス下げ、2%にしました。
公表時点、NZドル/米ドル相場は0.72米ドル付近で推移していましたが、公表後に0.7180米ドルまで下落後、一気に0.7330付近までNZドル急騰後、現在まで約24時間強かけて元の水準である0.72絡みまで戻しています。NZドル上昇トレンドラインの上限である0.7420米ドル(レンジは0.6840〜0.7420の右肩上がり)までは届きませんでしたが、NZ高トライをしました。
当面は0.72米ドル中心で推移していくと思われます。サポートは0.7140〜50、0.7070〜80にあり、後者切れると大きなレンジ下限までの調整になる可能性が膨らみます。(8月12日10:30、1NZドル=0.7202米ドル)
中銀声明要旨
尚、中銀の要旨は以下となっています。
理事会はキャッシュレートを25ベーシス下げ2.0%にすることを決定した。
世界経済の成長は緩和基調で支えられているにも関わらず、成長トレンドは低い位置に留まっている。多くの国で過剰供給が残り、商品価格低迷でインフレが抑えられている。幾つかの中銀が6月以降追加緩和を実施し、長期金利は記録的な低い水準に抑えられている。先行きの世界経済や商品価格の見通しは不透明なままとなっている。
世界経済の弱い流れはNZ経済に影響を与え、NZドル高にも影響している。貿易加重平均のNZドルは6月の(中銀)声明時点で予想した水準以上で推移し、著しいほどのNZ高で推移した。NZドル高は輸出や輸入の競争力に影響をし、低インフレをもたらす。これは中銀のインフレ目標を難しくしている。為替レートの低下は必要なことである。
国内経済は増加している移民流入、建設部門、観光業、緩和政策で支えられている。しかしながら、低いままの日用品は同部門の収入を減らし、ひいては同部門の費用や投資を抑えている。流入する移民により労働市場の強い成長は起こるが、賃金上昇は限定されてしまう。
住宅価格インフレは少し過剰で、幅広い地域でそれが広がっている。住宅価格の急上昇から起きる資本市場のリスクには十分注意する必要がある。
現状のインフレはまだ目標値からは下回り、9月末までの四半期でも低下が見込まれる。現状では12月末四半期から上昇していくと見ている。
金融政策はこのまま緩和基調継続する。我々の現状の見通しや仮定では一層の追加緩和も要求される可能性がある。今後も引き続き経済指標を注視していく。
(要旨は以上)
(注)NZ中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
NZ政策金利推移
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