A$シカゴポジション(2021年６月29日現在）

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

主要通貨ポジション（単位：枚）(2021年6月29日現在の数値)

先週のシカゴは、オセアニア通貨が3週間変わらずの横這い、ユーロもほとんど変わらず、円のみがドルロング増になりました。豪ドルは過去のパターンですと豪ドル一段安の相場観を維持しており、一方でNZは未だ相場観を持っていません。円は一段とドルロングを積み増しているので、先々はドル高円安の相場観で変わりません。通常は次の目途が10万枚ですので、8万枚を越えてくると、そのまま積み上げてくる可能性高く10万枚が見えてきます。但し、3月16日にドルロングに引っくり返しているので、持ち値はあまりよくありません。

ユーロドルは実際の相場がかなりユーロ安への下押しをしていますが、ポジションは変わらず、このまま行けば押し目で拾ってくる可能性あります。ユーロロングにしてから1年4ヶ月弱経過しており保有期間が少し長いような気がしますが、押し目で拾ってきた場合は少なくとも前回高値付近までの上値を見ているかもしれません。逆に言えば、ユーロ下落時には大きなポジション調整を抱え込むことになります。引き続き2〜3週間の推移を見たいと思います。

シカゴはロング7,300枚減、ショート7,100枚減で差し引き200枚のショート増となりました。ポジションはほとんど変わっていませんが、内容は14,400枚の総枚数減ですので、かなりリスク軽減しています。相場は6月25日に戻り高値0.7617付けたあと、締日29日は0.7511、その後は金曜日に0.7445の底値を付け、現在は先週の締日付近と同じ水準になっています。チャートを見ると、黒の豪ドル安トレンドラインは0.7390〜0.7800にあり、金曜日の底値はその下限近くになっています。ポジション枚数はかなり軽くなっているので、明日の締日でも0.7390のレンジ下限は守られそうですが、万一切れた場合は赤のサポート0.7180付近への流れが見えてきそうです。

さて、実際の相場も0.7400〜0.7800の豪ドル安トレンドラインを形成しています（チャートは先週金曜日の豪州住宅建設許可件数予想をご覧下さい）。このトレンドライン下限を目指す前に先週金曜日は6月21日底値0.7476をザラ場で割っていましたが、終値では戻しており、まだこのサポートが有効です。金曜日の底値までを勘案して0.7445〜76ゾーンのサポートになります。明日、豪州中銀の金融政策が発表され、今回はイールドカーブコントロールに関する指標銘柄の交替をするか否かを含め、いくつかの施策を公表する予定になっているので、少し相場が荒れる可能性あります。ゾーンを切れた場合の下限は0.7400、上値は0.7540〜50、0.7590、0.7610〜20に抵抗線あります。最後を越えて終われば目先の豪ドル安リスクが軽減されます。（1豪ドル＝0.7518米ドル、7月5日14：00）