シカゴポジション(CME)286
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年6月8日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、オセアニア通貨が前々週に続き米ドル買い、円はドル売り、ユーロは変わらずとなりました。4通貨間で言えば円買いになっています。豪ドルは目安となる10,000枚に近いポジションになり、いよいよ豪ドル安として決めるのか注目されます。NZドルは利益確定の米ドル売りになりました。両サイドのポジションを減らしているので、暫くは中立にしていく感じがしています。明日の締日でもNZロング減らしてくれば、かなりその確率が高くなります。ドル円は109円台での取引が継続している中で1万枚のドルロングを減らしており、対円でのドル先高観が失われつつあります。シカゴのロングのコストは108円30銭と見られますので、相場が110円台を回復した場合にポジションがどうなるかを見たいところです。今日明日で110円台があるかないか注目したいと思います。ユーロは小幅ながらショート手仕舞いしています。相場は先週よりもユーロ安ですので、明日の締日ポジションを確認したいと思います。
シカゴはロング7,200枚減、ショート300枚増で差し引き7,500枚のショート増となりました。ロング枚数のピークは3月30日締日の67,000枚で、その時の終値は0.76絡みでしたので、2ヶ月強を経過して、約2万枚程度手仕舞いしてきた形です。また、総枚数では6,900枚減ですので、豪ドルの頭が重く手仕舞いしてきたと思います。明日の締日でショートが1万枚を越えたのか注目したいと思います。チャートを見ると、前週までの赤の豪ドル高サポートを少し切ってきました。今週は黒の3角保合いで引き直しています。下限が0.7600、上限が0.7820付近にあります。既に豪ドル高トレンドでトレンドラインを下抜けているので、下落リスクが相当高くなっています。従いまして、黒の下限を切った場合はその確認になります。現状ではまだ120ピップス程度の下値余地あります。
さて、実際の相場は0.7720のサポートを切れているので、次は4月1日底値を起点としたサポートが0.7660にあります。今日以降はこのポイントが重要になります。もしここも維持できない様であれば、12月下旬を起点にしたサポート0.7585(先週より10ピップス上昇)を狙える構えに入れそうです。一方で上値は0.7770〜80、0.7810に抵抗線が控えており、最低でも前者を越えて終わらない限りは豪ドル下値模索の中にいます。この意味で、シカゴが先々の豪ドル安を見始めたのかをウォッチしたいと思います。
(1豪ドル=0.7709米ドル、6月14日15:20)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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