シカゴポジション(CME)277
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年4月6日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは豪ドルでロングを手仕舞いしてきました。目安(ポジション積み上げ)となる1万枚越えでしたが、やはり米ドル全面高の中でリスク回避した模様です。昨年来、豪ドル・米ドルに関しては相場観が合っていませんので、まだトレンド作りのポジションメークには時間かかりそうです。一方で引っくり返してきたドル円はややポジション調整しています。3月16日の締日にひっくり返したので(締日終値109円00銭)コストは非常に悪く、またユーロドルでのユーロロングの減り方も少しずつなので、ドル円もまだドル高一辺倒とみない方が良さそうです。2〜3週間かけて、6万枚を越え、次の目安である10万枚に向かう流れでドル高方向の相場を持った方がリスク少なくなりそうです。
シカゴはNZドルのロングを4週続けて減らし、上手く対応しています。まだネットで3,100枚強のロングですが、ほぼスクエアとみて良いかと思います。先週はロング200枚増、ショート1,100枚増で、差し引き900枚のショート増でネットロング減になっています。但し、小幅とは言え、総枚数では増加しているので、新たにポジョションメークする際には1方向に動かす原資となるので、枚数増加は歓迎です。チャートを見ると、既に赤のサポートを下抜けてNZドル安になっていますが、先週は少し戻しており、黒の抵抗線(0.7070)で止まっています。明日の締日でここを上回れるのかを見ておきます。
さて実際の相場は、ダブルボトムの0.6940とトリプルボトム割れの0.7100のレンジでNZドルが弱い中で、目先はやや堅調に推移してきました。上値は0.7100を完全に割れているので、NZドル安の状態は続き、心理的サポートの0.70大台代わりで止まっているだけとなっています。もし0.70を切った場合に3回トライの0.6940で止まるのかを注目します。もし切れた場合は昨年6月底値からのサポート0.6800方向に動き易くなります。一方で、NZドル高への回帰には0.7100を越えて終わることが必要になります。(1NZドル=0.7025ドル、4月12日14:20)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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