豪ドル/円、短期は調整局面。85円台回復で強気へ。中期は“強気”の流れ。
4/1に発表された豪2月の小売売上高は▼0.8%となりましたが、3月に発表された速報値▼1.1%からは改善しました。また、同日発表の2月の貿易黒字は+75億29百万豪ドルの黒字に留まり、前月の+96億16百万豪ドルから黒字幅が縮小しました。非産業用輸送車の輸入が急増したことが主要因となっています。為替相場はこれらの指標には反応がありませんでしたが、アメリカの1.9兆ドル規模の追加経済対策に加えて3/31、バイデン大統領が2兆ドル規模のインフラ投資計画を発表したことから、ドル独歩高、円全面安となる中で、豪ドルは対米ドルでは下落基調が変わらず、対円では堅調に推移しています。豪国内では足元の住宅価格の上昇が急となっており、約30年ぶりの高水準ですが、住宅融資の拡大が続く中、金融政策については緩和的な姿勢を維持すると見られており、豪ドル金利の上昇リスクも限られると見られています。
チャートを見ると、日足は昨年10/29に付けた73.14を基点として下値を切り上げる流れから3/23の大陰線が下抜けましたが、3/26の陽線が再び抜き返しており下値リスクが軽減された状態にありますが、84円台半ばにある強い上値抵抗を上抜けきれておらず、下値リスクを残しています。日足の上値抵抗は、84.40-50,84.70-80,85.10-20に、下値抵抗は83.80-90,83.50-60,83.00-10にあります。21日移動平均線は83.88にあり、これが短期的な下値抵抗として働く可能性があります。また120日、200日移動平均線は79.46と77.99に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は十文字の寄せ線で終えています。下ヒゲが長く、下値トライに失敗した影響がより強い形となりました。これを受けて今週は上値余地を探る動きに転じており、4/2現在この足が昨年10月に付けた73.14を基点とするサポートラインを若干上抜けており、調整下げが終了した可能性が生じていますが、84.50超えで終えるまでは下値リスクを残した状態です。また、対米ドルでは豪ドル安のトレンドにあるので、豪ドル/円も急伸し難いと見られますが、85円台で越週した場合は“豪ドル強気”の流れに戻して一段の上昇に繋がり易くなります。週足ベースで見た上値抵抗は、84.60-70,85.10-20に、下値抵抗は83.20-30,82.50-60にあります。全て下抜けて越週した場合は再び下値リスクが高くなります。31週、62週移動平均線は78.87と75.38に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりありません。
4/1現在、31週、62週移動平均線は78.87と75.38に位置しており中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを変えていない。
オーダー/ポジション状況
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