シカゴポジション(CME)275
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年3月23日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週もドル全面高が続きました。ドル円のポジションが目安となる5万枚を越え、過去のパターンでは、ある程度の期間ドル高円売りが継続されることになります。上記を見ると、円だけがドルロングポジションになっており、一方でユーロドルは僅かとは言え、ユーロロング増になっていますので、円全面安の流れが続く可能性高いことになります。
シカゴは豪ドルロングを2週続けて縮小しました。まだ6,000枚弱の豪ドルロングがあるので、相場観は豪ドル高にかけています。内訳はロング1,200枚増、ショート2,900枚増、差し引き1,700枚のショート増ですが、両建てで枚数増のポジション縮小になっています。チャートを見ると、終値ベースでは遂に黒のサポート(0.7720)も切って終りました。先週の締日終値(0.7622)が2月2日の0.7606とほぼダブルボトムになっており、もし0.76未満で終わると豪ドル一段安トライになりそうです。
さて、実際の相場は先週の重要なサポートだった0.7640〜50を切り、0.7550サポート手前の0.7563を底値にして小反発しています。少し形が悪いですが、ヘッド&ショルダーのサポートも切りましたので、豪ドルのヘッドに当たるまでの値幅400ピップス下がってもおかしくない形です。この場合は0.72付近が次の下値目途になります。目先は0.7550〜63でダブルボトムになっているので、0.7540未満の終値を確認してからの下押しとなりそうです。一方で上値はヘッド&ショルダーのサポートが0.7670で抵抗線になっているので、ここをクリアして終わらないと豪ドルの下値リスク高い状態が続きます。もし0.7670を越えてくれれば次の強い抵抗線0.7700〜10トライとなり、更にここを回復してくれれば、上値余地が広がります。シカゴの豪ドルロングはまだ試練の中にいて、0.7550を切ってきた時に買い増しするのか、ロングを投げるのかを注目したいと思います。(1豪ドル=0.7625米ドル、3月29日14:10)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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