豪ドル/円、短期は調整局面入り。中期は“強気”の流れ。
今週は注目される経済指標の発表はなかったものの、欧州でのコロナウイルス感染の再拡大で景気先行きに不透明感が生じていることから、欧州通貨売りが対米ドル、対円で強まった流れを受けて、全般的なクロス/円の調整色が強まったことや、オーストラリア国内でも一部地域の感染拡大やニューサウスウェールズ州の洪水被害により、経済活動が抑えられるとの観測も悪材料となり、豪ドルは3/23以降調整色を強めています。
チャートを見ると、日足は昨年10/29に付けた73.14を基点として下値を切り上げる流れから3/23の大陰線が下抜けて終えており、短期トレンドに変化が生じています。83.10-30ゾーンに日足、週足ベースで見た強い下値抵抗があり、これを守って終えれば、反発余地を探る動きが期待できますが、この場合でも短期トレンドが変化して日が浅いことから、大幅続伸にも繋がり難いでしょう。短期トレンドは対米ドルで0.78台を回復して引けるか、84.30-40の抵抗を実体ベースで上抜けて終えない限り、下値リスクがより高い状態です。日足の上値抵抗は、83.10-20,83.50-60,84.10-20に、下値抵抗は82.50-60,82.00-10,81.00-10にあります。21日移動平均線は83.65にあり、これを下抜けた位置で推移しており、短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにありますが、120日、200日移動平均線は79.05と77.67に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は、実体の小さい陰線引けでとなり、この時点では10月に付けた73.14を基点として下値を切り上げる流れには変化が認められませんが、上ヒゲがやや長く上値トライに失敗した形となり、今週はこの反動で続落しています。今週の週足の下値抵抗が83.20-30にありますが、83円割れで越週した場合は、サポートラインを実体が下抜けて、一段の下落リスクが生じます。また、83.30超えで越週した場合でも、84.50-60の抵抗をクリアして越週するまでは下値リスクがより高い状態です。一方で、昨年3月に付けた59.91を基点として下値を切り上げる流れには変化が認められず、この週足サポートが80円台にあることから、80円割れで越週しない限り、調整的な下げの範囲内となります。週足ベースで見た上値抵抗は、84.40-50,85.00-10に、下値抵抗は83.20-30,82.10-20,80.60-70にあります。31週、62週移動平均線は78.62と75.20に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。
3/25現在、31週、62週移動平均線は78.62と75.20に位置しており中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを変えていない。
オーダー/ポジション状況
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