オーストラリアドル週報(2021年3月第3週)

為替市場はFOMC後も米長期金利の上昇傾向が続いていることからリスク回避的な動きがやや強まっており、豪ドルは、対米ドル、対円で上値の重い展開となっています。

オーストラリアドル週報(2021年3月第3週)

豪ドル/円、“豪ドル強気”。83円割れで終えた場合は短期トレンドに変化。

3/18に発表された豪2月の雇用統計は、失業率が5.8%(市場予想6.3%)、就業者数も+88.7千人(市場予想市場予想+30千人)となり、市場予想を大きく上回る改善となりました。また就業者数の内訳を見てもフルタイムの+89.1千人に対してパートタイムが▼0.5千人と、労働市場のひっ迫感も窺えます。一方で、19日に発表された2月の小売売上高は▼1.1%となり、市場予想の+0.4%を下回りました。一部地域の行動制限が影響したと見られており、今週は強弱混ざる指標となりましたが、為替市場はFOMC後も米長期金利の上昇傾向が続いていることからリスク回避的な動きがやや強まっており、豪ドルは、対米ドル、対円で上値の重い展開となっています。

チャートを見ると、日足は10/29に付けた73.14を基点として下値を切り上げる流れに変化が認められませんが、直近の日足(3/18)が85.10-20の日足の抵抗を実体ベースで上抜けられずに陰線引けしていることや、85.50-60の週足の抵抗にも届かずに押し戻されており、下値リスクのやや高い形となっています。日足の形状が崩れていないので、深い押しにもまだ繋がり難いと見られますが、83.00割れで終えた場合は、短期トレンドが変化して一段の下落リスクが生じます。この場合でも中期トレンドが強く82円割れで終えない限り、調整下げの範囲内となります。日足の上値抵抗は85.10-20,85.60-70,86.00-10に、下値抵抗は84.10-20,83.50-60,83.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は83.51,78.72,77.44に位置しており、短・中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。

一方週足は、2週連続陽線引けとなり下値を切り上げる流れを変えていませんが、85円台乗せには一旦失敗しています。85.10-20の抵抗を上抜けて終えるか、85.50-60の抵抗をクリアした場合は一段の上昇に繋がり易くなります。逆に83円割れで越週した場合は下値リスクが点灯します。この場合は調整下げ局面に入りますが、中期トレンドが強い状態にあり、週足の終値ベースで80円割れを見ない限り、中期トレンドは変化しません。週足ベースで見た上値抵抗は、85.00-10,85.50-60、86.10-20に、下値抵抗は84.00-10,83.00-10にあります。83.00割れで越週した場合は下値リスクが点灯、82円割れで越週した場合は80円方向への一段の下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は78.40と75.09に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。

豪ドル/円、“豪ドル強気”。83円割れで終えた場合は短期トレンドに変化。

3/18現在、31週、62週移動平均線は78.40と75.09にあり中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにある。

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る