米2月消費者物価指数(CPI)の予想(21/3/9)

2021年3月10日22時30分に発表予定です。

米2月消費者物価指数(CPI)の予想(21/3/9)

米2月消費者物価指数(CPI)の予想

明日(10日)、米国2月消費者物価指数(CPI)が公表されます。全体の物価はやや回復基調(下図1:オレンジのラインはやや高値圏で保合い)を継続していますが、下図(2)のコアでは昨年央から低下気味で推移しています。また常にCPIコア>PCEコアでしたが、今回予想通りになるとクロスします。1月PCEコアが1.5%でしたので、もしこの相関が崩れないとすると@今回のCPIが1.6%以上の可能性が高くなるか、あるいはA次回のPCEコアが下方修正されるかとなります。現在の相場は、景気回復→先行きインフレ期待→ドル買いになっているので、@になるとドル買い材料になりそうです。

米2月消費者物価指数(CPI)の予想

(2021年3月9日13時現在予想)
発表前に直近予想数値の再確認をお願いします。

(1)米国消費者物価指数(CPI)前月比ベース推移

(1)米国消費者物価指数(CPI)前月比ベース推移

(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ)

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移

(赤はFRBのインフレ目標値2%、緑より右は今回予想値)
(注:CPIは米労働省統計局が発表し、PCEは米商務省統計局が発表します。PCEには医療保険に関わる費用なども含まれているため、カバーされる範囲が広くFRBのインフレ指標に採用されています。)


また、今日から3年債、10日は10年債、11日は30年債の国債入札が予定されています。もし、今日の3年債入札が不調になると金利が上がりますので、今日からの入札動向、明日のCPIは重要になります。
下図は2019年末(青)、2020年末(オレンジ)、2021年3月8日(灰)のイールドカーブです。20年債以上はほぼコロナ前まで戻っています。今日の入札に始まり、明日のCPIを経て、来週17日のFOMC待ちになります。

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移 2枚目の画像

下図はドル円の週足チャートです。ラインA(=107円30銭)を抜けてからドル上げが急ピッチで進んでいます。目先は昨年6月の戻り高値B(=109円80銭〜85銭付近)と2018年10月高値からのC(=110円40銭)が視界に入っています。今日からの入札で、米金利動向に大きな影響を与える可能性が高く、現状の金利高・ドル買い沿った入札結果になると、BとCが見えてきます。下値はAを維持できなければ、ドル高サポートのD(=105円65銭)が下値になります。

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移 3枚目の画像

(3月9日15:00 1ドル=109円19銭)

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