豪ドル/円、“豪ドル強気”。78.50割れの越週で短期トレンドに変化。
21日に発表された豪12月の失業率は6.6%(市場予想6.7%)と前月から2ポイント改善、新規雇用者数は市場予想と同じ+5万人でした(フルタイムが+35,700人、パートタイムが+14,300人)。また、22日に発表された12月の小売売上高は前月比▼4.2%(市場予想▼1.5%)となり前月の+7.1%から悪化しました。一部都市の厳しい行動制限が影響したものとみられています。豪ドルはこれを受けて若干値を下げています。しかし、バイデン新大統領が就任式を無事に終えて、大統領令によるワクチンの供給加速、景気刺激策への積極的な姿勢を示していることから、リスク選好の動きが継続しており、急落にも繋がっていません。
チャートを見ると、日足は10/29に付けた73.14を直近安値として下値を切り上げる流れを維持していますが、81円台乗せを目前にしてやや失速している様子が窺えます。バイデン大統領の就任式が無事に終わって新規材料に乏しくなっていることも要因と見られます。短期トレンドは“豪ドル強気”の流れを変えていませんが、79円割れで終えた場合は日足の形状が悪化して下値リスクが点灯、78.50割れで終えた場合は短期トレンドが変化して一段の下落に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は80.40-50、80.70-80、81.10-20に、下値抵抗は80.00-10、79.60-70、79.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は79.75、76.85、75.17にあり、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れを変えていません。
一方直近の週足は、陰線引けとなり上昇一服となりましたが、下値を切り上げる流れには変化が認められず、調整的な押しに留まっています。今週は下値を攻めきれずに上値トライの流れに戻していますが、80.70-80にやや強い上値抵抗が出来ており、これを上抜けて越週するまでは、上値余地も拡がり難い状態です。また、78.50割れで越週した場合は短期トレンドが変化して、下値余地がさらに拡がり易くなります。但し、この場合でも76.50-60に週足ベースで見た強い下値抵抗があり、調整下げに留まるならこれを大きく割り込まない可能性が高くなります。今週の週足の上値抵抗は80.70-80、81.40-50に、下値抵抗は79.60-70、79.10-20、78.50-60にあります。31週、62週移動平均線は76.50と74.13 にあり、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。
1/21現在、31週、62週移動平均線は76.50と74.13にあり中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにある。
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