過去8年間の豪州株式・NZ株式及び為替の動き40
豪州ドル対NZドル相場
前回のレポート(7月9日付:1豪ドル=1.0612NZドル)以降、8月18日に豪ドル対NZドル相場は1.1044NZドルの豪ドル高値を付けてから、持ち高調整の豪ドル売りになっています。そして9月3日に1.0815NZドルまで約230ピップス売られています。
シカゴのネットポジションは対米ドルで上図のようになり、8月18日には綺麗にNZドル買い豪ドル売りになっています。その後もNZドルロングを積み増したので、9月3日までNZドルが対豪ドルで強くなった感じです。今後、同じ様な枚数で積み上げや手仕舞いした場合は相場を大きく動かす材料にはなりませんが、両者の増減枚数が大きく違った場合には1つの相場材料として参考になると思います。
さて、前回7月のレポートで、
(注:括弧内の(1)と(2)は直近まで加えた下記チャートをご参照願います。相場は月末終値で記載していますので、実際の相場での高値・安値のヒゲ部分はありません)
丁度、8月18日の高値1.1044Zドルは上記括弧内の1.0250〜1.10NZドルの上限に当たっています。下図(1)の2011年からのチャートは1.0300〜1.0980NZドル辺りで3角保合いの収斂を続けています。(2)は2015年から拡大したものです。上記のレンジが概ね掴めると思います。そして、(2)の拡大図では今年3月底値からの上げた急激な豪ドル高サポート(図中黒のライン)を下抜けています。これだけ見ると、豪ドル高からの調整がまだ暫く続くと思います。
しかしながら、実際の相場は日足ベースで3月中旬の底値から上げたサポートが1.0820NZドルにあり、かろうじてまだサポートを切れていません。現在のスポットは微妙な位置にいますので、日足で1.08NZドルを切って終わったら、豪ドルの下押し先行場面を考えた方が良いと思います。強いサポートとしては1.0740、1.0650、1.0570〜80NZドルの順にあります。上値は1.0900と1.0960NZドルに抵抗線があり、後者を越えれば、1.1044NZドル絡みのダブルトップ狙いとなりそうです。もし、そのトップも抜けて終われば、(1)の1.20方向の豪ドル高をトライできる形になります。
オレンジ色の豪州株対NZ株が10年にも亘るNZ株>豪州株を続けています。前回もこの株価対比が豪州株>NZ株になると、両国間の資金移動が始まると思っていますとしましたが、(2)の赤い抵抗線を試す動きになっていません。まだ暫くこの傾向が続きそうですので、豪ドル買いもあまり強さが見られないと思います。
尚、現状では両国間に金利差がありませんので、経済指標のフロー面での景況感格差が売り買いの材料になると思います。
(9月8日14:30現在、1豪ドル=1.0888NZドル)(前回は7月9日掲載)
為替(青)と相対株価指数比(オレンジ):下段は2015年2月からの拡大図
オーダー/ポジション状況
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