南アランド週報:『失業率は統計開始来最悪水準。来週は反落リスクに要警戒』(6/27朝)

南アフリカランド円相場は、テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも、「上値の重さ」が警戒されます。

南アランド週報:『失業率は統計開始来最悪水準。来週は反落リスクに要警戒』(6/27朝)

『失業率は統計開始来最悪水準。来週は反落リスクに要警戒』

〇南ア円週初6.10まで下落の後南ア政府による追加コロナ予算で6.25まで上伸
〇南ア1Q失業率30.1%統計開始以来最悪で6.22まで戻して越週
〇南ア円、テクニカル、ファンダメンタルとも上値の重さが警戒される
〇来週の予想レンジ6.05ー6.40

今週のレビュー(6/22−6/26)

今週の南アフリカランド円相場は、週初6.15円で寄り付いた後、早々に安値6.10円まで下落しました。しかし、6/18に記録した安値6.09円をバックに下げ渋ると、南アフリカ政府による追加予算(新型コロナ対策向けに1300億円規模の追加財源確保)発表を受けた期待感が支援材料となり、週後半にかけては、一時6.25円まで反発する展開となりました。もっとも、一目均衡表基準線やボリンジャーミッドバンドに続伸を阻まれると、週末にかけては再び反落。南アフリカの第1四半期失業率が30.1%と統計開始以来最悪の水準を記録したこと等も重石となる中、結局6.22円まで押し戻されての越週となっております。

来週の見通し(6/29−7/3)

南アフリカランド円相場は、6/10に記録した約3カ月ぶり高値6.56円をトップに反落に転じると、6/18には、約3週間ぶり安値となる6.09円まで下落しました。この間、一目均衡表転換線やボリンジャーミッドバンドを下抜けするなど、テクニカル的にみて、「上値の重さ」を印象付けるチャート形状となっております(今週は一時6.25円まで反発するも、一目均衡表基準線やボリンジャーミッドバンドを上抜けられず失速)。

ファンダメンタルズ的に見ても、@南アフリカ経済を巡る先行き不透明感(南ア4ー6月期BER企業信頼感指数、1ー3月期失業率共に史上最悪水準)や、A国営電力会社エスコムを巡る負債問題(エスコムのCEOは6/22に「7月から長期的なメンテナンス作業を計画。来年8月まで続く」と発言)、B米中対立激化の再燃リスク(米中対立リスクが再燃すれば、中国と経済的な結びつきの強い南アフリカ経済に悪影響が及ぶ恐れあり)、C中東を巡る地政学的リスク、D南アフリカ国内における新型コロナ第2波リスク(南アフリカは外出規制を緩和した6/1以降で感染者数が増加傾向)、E世界的な株価下落に伴うリスク回避ムードの再燃リスクなど、不安材料は引き続き沢山残っている状況です。

『失業率は統計開始来最悪水準。来週は反落リスクに要警戒』

以上の通り、南アフリカランド円相場は、テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも、「上値の重さ」が警戒されます。新型コロナ第2波を巡るヘッドラインや、米中対立リスクを巡る続報、欧米株や原油先物価格の動向、南アフリカの主要経済指標(6/30に予定されている1ー3月期実質GDP、5月貿易収支、7/2の1ー3月期経常収支など)を睨みながらも、当方では引き続き、南アフリカランド円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします(新型コロナ第2波リスク→株安・原油安→リスク回避ムード再燃→新興国通貨売り→南アフリカランド売りに波及する展開を想定)。

来週の予想レンジ(ZARJPY):6.05ー6.40

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