足元は下げ渋り。短・中期ともに“ NZ弱気”の流れ変わらず。
NZ経済は消費の堅調さを維持しており、景気のスローダウンには至っていませんが中銀のインフレターゲットに届かない状況が続いており、先行きの景気に配慮して利下げを実施しています。世界経済の減速傾向が強まっていることから、貿易面では外需の落ち込みが懸念されており、経済情勢を見ながら一段の利下げに踏み切る可能性も高いと見られます。NZドルは対ドルで0.64〜0.65、対円で70〜71円の中期的な下値抵抗ポイントを守っており、下げ渋りの傾向が見られますが、リスク回避的な動きにさらされ易く、反発力の鈍い状態が続いています。
チャートを見ると、日足は5/31に付けた70.68を直近安値として上値余地を探る動きに転換していますが、72円台乗せを果たせずに上値の重い展開が続いています。71〜72円ゾーンの中期的な下値抵抗ポイントには一旦跳ね返されており、また、4/15に付けた75.96を起点として上値を切り下げて来た短期的なトレンドラインからは頭一つ上抜けた位置で推移していますが、トレンドがまだ弱いので“ダマシ”となる可能性があります。72.20超えに値を戻せば日足の形状が改善しますが、この場合でも73円台で終えるまでは下値リスクを残します。日足の上値抵抗は72.10-20、72.90-00に下値抵抗は71.00-10、70.20-30にあります。21日移動平均線は71.69にありこれを上抜け切れていません。また、120日、200日線は74.33と74.69にあり、中期トレンドは“NZ弱気”の流れにあります。
一方週足は7週連続陰線引けとなり、上値を切り下げる流れを変えていませんが、70円台の強い下値抵抗には一旦跳ね返されています。今週は上値余地を探る動きが継続中ですが、上値を切り下げる流れには変化が認められず、73円台を回復して越週しない限り、下値リスクにより警戒が必要です。今週の週足の上値抵抗は72.10-20、73.10-20に、下値抵抗は71.00-10、70.00-10にあります。31週、62週移動平均線は74.87と75.09で収束しており、これらを大きく下抜けて中期トレンドは“NZ弱気”の流れにあります。また、月足も6月足は安値圏で引ける陰線引けとなり、新たな下落トレンド入りの可能性が生じています。
NZドル/円【週足】:(6/6現在31週移動平均線は74.87に、62週線は75.09にあり、収束中のこれらを大きく下抜けて中期トレンドは新たな“NZ弱気”の流れに入っている)
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