短・中期トレンドは“豪ドル弱気”変わらず。下値も限定的か。
米中貿易摩擦の再燃により為替市場は再びリスクオフの動きが強まっています。世界経済の先行きに不透明感が増していることや、豪州中銀による利下げの可能性も視野に入っており、豪ドルは対ドル、対円で上値の重い展開が続いています。
一方で、投機筋による豪ドル売りポジションの積み上がりが大きいことや74〜76円ゾーンには中期的に見た強い下値抵抗が散在しており、短期的には下値攻めにもそろそろ限りが出て来てもおかしくありません。
チャートを見ると、日足は値幅の小さい陰、陽線が連続しており、75円台後半を中心とする低位揉み合いとなっています。4/17に付けた80.72を直近高値として上値を切り下げる流れからは上抜け切れていませんが、76.40超えで終えた場合は日足の形状が改善して下値リスクが若干後退します。さらに77.00超えで終えた場合は、日足の形状が安定して上値余地を探る動きが強まり易くなります。日足の上値抵抗は76.20-30、77.00-10に、下値抵抗は75.40-50、75.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は76.45、78.41、79.49にあり全てを下抜けた位置で推移しており、短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変化が認められません。
一方直近の週足は、前週の週足の値幅内に寄せ線に近い形の小陰線が出て下げ渋りの形となっています。上値を切り下げる流れの中にあり、下値リスクがより高い状態に変わりありませんが、前述の通り74〜76円ゾーンには中・長期的な下値抵抗が散在しており、一気に下抜けるほどの深い押しにも繋がらないと見られます。また、76.50超えで越週した場合は強い下値抵抗を守り切った反動で反発余地を探る動きが強まり易くなります。但し、この場合でも78.50超えで越週するまでは、下値リスクを残します。週足の上値抵抗は76.40-50、77.00-10に下値抵抗は75.50-60、74.00-10にあります。31週、62週移動平均線は79.06と80.39に位置しており、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。
月足が昨年12月の大陰線の値幅(安値77.16)を下抜けた位置で推移しており、新たな下落トレンド入りの可能性も生じていることから、77.20超えで越月するまでは下値リスクより警戒が必要でしょう。
豪ドル/円【週足】:(5/30現在31週移動平均線は79.06に、62週線は80.39にあり、これらを大きく下抜けて、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに入っている)
オーダー/ポジション状況
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