短・中期トレンドは“豪ドル弱気”。一段の下落リスクに注意。
オーストラリア経済の足元自体には大きな変化は認められませんが、21日に公表された中銀の議事録は、米中貿易問題の再燃により世界経済の先行きがさらに不透明になっていることを懸念する内容となっています。また、低いインフレ率についても言及しており、今後の利下げの可能性を示唆しています。豪ドルは外部環境の悪化や利下げの可能性を織り込みつつ対ドル、対円で上値を切り下げる流れが継続中です。
チャートを見ると、日足は4/17に付けた80.72を直近高値として上値を切り下げる流れを変えておらず、短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。また、76円台にあった下値抵抗も下抜け始めており、日足は新たな下落リスクが点灯中です。日足の上値抵抗は、76.20-30、77.00-10にありますが、77円台を回復して終えた場合は下値リスクが軽減されます。この場合でも78円台で終えない限り短期トレンドは変化しません。日足の下値抵抗は75.20-30、74.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は77.13、78.66、79.61にあり、全てを下抜けた位置で推移しており、短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。
一方、週足は6週連続陰線引けとなり、今週も上値を急角度で切り下げています。78.00割れから新たな下落トレンドに入っており、下値リスクがより高い状態に変わりありません。74.00-10に週足ベースで見た強い下値抵抗が控えていますが、トレンドが非常に弱く、一旦すり抜けてしまう可能性があります。但し、この下の70〜72円ゾーンには長期的な下値抵抗が控えており、簡単には下抜けないでしょう。週足の上値抵抗は76.30-40、76.90-00に、下値抵抗は74.90-00、74.00-10にあります。31週、62週移動平均線は79.18と80.47にあり、両者を大きく下抜けた位置で推移しており、中期トレンドも“豪ドル弱気”の流れに入っています。
また、月足の形状が一段と悪化しており、昨年12月の大陰線の値幅(安値77.16)を下抜けており、新たな下落トレンド入りの可能性が生じています。72.00〜72.50ゾーンに月足の下値抵抗がありますが、トレンドが弱いので下抜けてもおかしくありません。
豪ドル/円【週足】:(5/23現在31週移動平均線は79.18に、62週線は80.47にあり、これらを大きく下抜けて、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに入っている)
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