ドル円小幅下落 FOMC議事要旨は手がかりとならず
23日午前の東京市場でドル円は110円台前半での取引。
昨晩はファーウェイに続き中国監視カメラ大手のハイクビジョンへ米部品輸出制限を米国が検討中というニューヨークタイムズの報道にドルは軟調に推移、110円台半ばから徐々に値を下げる動きとなりました。ハイクビジョン社は顔認証、身体的特徴、歩き方等により同社製品で人を監視する技術を持っており、中国はこれを使用してウイグル自治区のウイグル人を徹底監視下においているとされています。米国はこれ以外にも中国ドローン大手のDJIを想定していると目される、中国製ドローンに関する情報漏えいの警告メモを国土安全保障省が今週まとめたとされています。今後、米国や同盟国の技術、部品を踏み台とした中国のハイテク産業をトランプ政権が順に狙い打ちしていく可能性があり、米中貿易戦争の次の展開が警戒されています。
尚、本日未明には4/30-5/1に開催されたFOMC議事要旨が公開されていますが、この時点までは米中貿易協議が速やかに決着を見るとの見方が大勢であったこともあり、年初からのリスクと不確実性は緩和され、インフレの低下はアパレル等の価格の異常な低下による一時的なものであると判断された様子がわかる内容となっていました。利下げ等の議論が行われた様子は無く、為替市場はほぼ無反応でした。
午前の取引でドル円は一時110.13まで低下。米中関係の新たな火種の発生に昨日NYダウが100ドル下げて終了、午前中日経平均も一時200円超下落しアジアの主要株式市場も軒並み軟調推移する等、本日はリスク回避の動きが優勢となっており円も買われ気味です。
テクニカルにはドル円は110.51レベルの21日移動平均線に頭を抑えられて反落、7営業日に及んだ下値の切り上げは昨日で終了した形となりました。
とはいえ円買いが加速するという感じも今のところはなく、本日はドル円が110円、またはその下の転換線109.85あたりを維持できるかに注目です。
本日は15:00にドイツの1QGDP確報の発表がある他、夕刻にかけて3月、4月と2カ月続けてユーロ急落のトリガーとなった独仏PMIの発表があり注目されます。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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