短・中期ともに“ NZ弱気”の流れ。70円台に強い下値抵抗あり。
第一四半期のNZ小売売上高は、前期比+0.7%と市場予想の+0.6%より良かったものの、為替市場は好材料にも反応しませんでした。むしろ米中貿易問題が深刻化していることや、世界経済の減速懸念、さらには再利下げの可能性も視野に入れた動きとなっており、NZドルは対ドル、対円で上値を切り下げています。
チャートを見ると、日足は4/15に付けた75.96を直近高値として上値を切り下げています。また、この間に5/6の日足が前日足から下寄りのスタートとなったまま“マド”を埋めずに続落しており、トレンドが非常に弱い状態にあることを示しています。71.80-72.00の中期的な下値抵抗も下抜け始めており、一段の下落リスクに注意が必要です。72.50超えで引けた場合は、日足の形状が改善して、反転、上昇の可能性が点灯しますが、現状は日足、週足ともに形状が弱く、下落リスクがより高い状態です。但し、70.00±10銭、68.00〜68.50ゾーンには長期的に見ても強い下値抵抗が控えており、続落した場合でもこのレベルでは一旦止まる可能性も高いと見ています。
日足の上値抵抗は71.90-00、72.30-40、72.70-80に、下値抵抗は71.00-10、70.00±10銭にあります。21日移動平均線は72.88に、120日、200日線も74.88と74.82で収束しており、これらを大きく割り込んで短・中期トレンドは“NZ弱気”の流れにあります。
一方、週足は5週連続陰線引けとなり、直近の陰線が72円台を維持出来ずに越週しており、70〜72円ゾーンでの新たな下落トレンドに入った可能性が生じています。また、2手前の週足が“マド”を空けて寄り付いたまま続落しており、トレンドが非常に弱い状態にあることを示唆しています。この“マド”を埋めるのは大底を確認してからとなる可能性も高く、一段の下落リスクにより警戒が必要です。72.30超えで越週すれば反転の可能性を残しますが、74円で越週するまでは下値リスクを残します。今週の週足の上値抵抗は72.20-30、73.40-50に、下値抵抗は71.00-10、70.00-10にあります。31週、62週移動平均線は75.05と75.26で収束しており、これらを下抜けて中期トレンドは“NZ弱気”の流れに入り込んでいます。
NZドル/円【週足】:(5/23現在31週移動平均線は75.05に、62週線は75.26にあり、収束中のこれらを大きく下抜けて中期トレンドは“NZ弱気”の流れにある)
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