豪州中銀議事録(2016年4月19日公表分)

(2016年4月19日公表:理事会は4月5日開催分)(出所:豪州中銀HPから)

豪州中銀議事録(2016年4月19日公表分)

議事録要旨

委員達は現状の豪州GDPに関して議論を行なった。昨年12月を含む四半期のGDPは前期比0.6%の伸びで、家計消費や住宅投資が伸びた反面、純輸出や企業投資が下がった。9月分の改訂を含めて2015年のGDPは3%となり、今年2月時点の見込みよりは強い数値となった。

労働市場の改善は続き、2016年の初めもゆっくりとした改善傾向を続けており、非資源部門を伸ばし、資源部門とのリバランスは進んでいることを確認している。
特に2015年下半期の家計の伸びが良かったことを記しておく。これは豪州の低金利政策、強い雇用改善傾向が貢献している。住宅部門も強く、投資拡大が先行きに期待持たせている。中古住宅も過去6ヶ月間で緩やかに伸びている。

12月含む四半期で企業投資は下がった。このうち資源関連は約4%下落した。最近は商品価格の回復が見られるが、例え、それに下支えられても今後2〜3年間は引き続き資源関連投資は下がっていくと予想している。一方で非資源関連は好調を維持している。また輸出入の量は緩やかながら増加した。GDPを構成するこの項目(輸出入)は為替レートに最も敏感となる1項目である。委員は今後の為替レートのインパクトについて幅広く議論を行なった。

貿易関連では、豪州との取引相手国の成長は予想より幾分下回っている。サービス関連は良いが、製造業関連は抑えられている。委員達はこれらのことがとりわけアジア地域で弱くなっていることを確認した。

先進国のインフレは2015年の底値からは上昇しているけれども、依然として中銀目標値を下回っている。日本では雇用が引き締まっているが、賃金は逆に下がっている。生産の低下や原油価格下落で、日銀は2016年のインフレ見通しを下げている。ECBも域内のGDP成長率を下方修正した。一方で、米国のコアインフレなどは上昇傾向を続けている。

豪ドルはここ1〜2ヶ月、対米ドルで7%上昇した。貿易加重平均では4%の上昇である。これは強い国内データ、商品価格の上昇などを反映したものだ。この会合時点で、豪ドルは2015年央以来の高値で推移している。

金融政策については、委員達は現在も新興国中心に世界経済の伸びは緩慢であると確認した。豪州の貿易相手国の成長は予想を下回っている。インフレは低く、現在の緩和基調は世界需要の下支えをしていると思われる。国内の成長は緩やかだが、着実な成長を見せている。但し、賃金は低く抑えられ、国内のコスト下げ圧力もある。為替レートの豪ドル高傾向も合わせてインフレは低いまま抑えられそうだ。これらが示唆していることは今後の2〜3年間の豪州インフレは低いままが予想される。

以上を踏まえて委員達は金利を緩和基調のまま継続していくことになり、今回金利は2%のまま据え置きになった。


(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。

コメント

豪州中銀の議事録は引き続き緩和基調を維持していく内容となりましたが、これまで以上に国内経済の回復が順調である印象を受けました。また、為替は豪ドル高になったことを議論しており、これがインフレ下げを促していることに言及しています。豪ドル高が悪いとの記述はありませんが、あまり歓迎している様子はありません。

議事録公表後の豪ドル対米ドルはほとんど動かず0.7750〜80レンジで売り買い交錯しています。但し、2016年1月下旬の0.6820〜40底値からは約14%も豪ドル高で推移しています。ファンダメンタルズは悪くないので豪ドル高の流れを裏付けていますが、他の中央銀行同様に自国通貨高にはあまり良い印象を持っていないので、ここからの豪ドル高には注意が必要と思います。目先は0.7780の抵抗線にぶつかっていますが、越えると0.7830〜50が次ぎの抵抗線になります。下値はこれまでのレンジ上限0.7660がサポートになっています。

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