NZ中銀、総裁への助言内容開示を拒否
ニュージーランド中銀は、先月予想外の利下げを決定したウィーラー総裁に対し13名の政策決定委員が事前に行ったアドバイスの内容に対する一般からの開示請求を拒否しました。
ニュージーランドにおいては中銀総裁唯一人が政策金利の決定権をもっています。
これに対し野党緑の党などは、政策金利決定により透明性をもたせるべきだと主張していることもあり中央銀行の回答が注目されていました。
ニュージーランド中央銀行は、開示請求に対しホームページ上で回答を公表。総裁が一人金融政策を決定する責任を負うことや情報の限定的な価値を考えると、政策決定委員会のアドバイスの内容知ることに関する公共の利益は大きくないと判断したとして、開示を拒否しました。
そればかりか、アドバイスの一部が誤って伝えられたりした場合総裁の金融政策決定の能力を損なうリスクがあり、そのことが金融政策の有効性とニュージーランドの本質的な経済的な利益を損なう恐れがあるとまで述べています。
尚、3月10日のウィーラー総裁の利下げの決定については、批判もある中で総裁はニュージーランドヘラルド紙に対して「13人の政策決定委員が利下げを全員一致で支持している」と述べています。
ニュージーランド中銀のこのときの政策決定会合に関しては先日も事前に情報漏えいがあったことを中銀が認めているなど何かと話題になっていますが、今回の開示請求はリークを中央銀行に報告した人物と同一人物によって行われているようです。
ニュージーランド中銀はこれらのやり取りをホームページ上で公開する先進性と中銀総裁が一人で政策を決定する以外に古風な部分を併せ持っているところが今回明らかになっったわけです。
旧宗主国の英国ではすでに中銀内外の9名の金融政策委員の投票によって決まり、議事録は二週間後には公開されています。お隣のオーストラリアも同じく9名のボードメンバーにより政策は決定されちょうど本日前回の議事録が公開されています。
これらの状況や主要国の政策決定会合の枠組み(日銀のページにまとめがあります)を考えるとニュージーランド中銀の「独立性」がいっそう際立ちますね。
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